約2年ぶり国内世界戦に挑む井上尚弥に“見えない敵”…ドネアとPPV料金3960円にふさわしい「KOの仕方」
新型コロナの「オミクロン株」の世界的拡大の水際対策で、外国人の新規入国が11月30日から禁じられた。12月29日に開催予定だったWBA世界ミドル級スーパー王者、村田諒太(帝拳)とIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の世紀のビッグマッチが「延期」となり、大晦日に開催予定だったWBO世界スーパーフライ級王者、井岡一翔(志成)とIBF世界同級王者のジェルウイン・アンカハス(フィリピン)との統一戦も「中止」となった。 だが、奇跡的にディパエンは入国禁止の2日前に来日していた。もし隔離期間が10日ではなく7日でOKとされていれば、来日をずらす予定でいて、井上のタイトル戦も中止に追い込まれるところだったという。 そしてもうひとつの懸念が新型コロナへの感染。大橋会長は、連日の抗原検査をタイ陣営に依頼しており、大橋会長は「LINEの報告を見るのが怖かった。電話が鳴るとドキっとした」という。 そして12日には、ディパエンがPCR検査をクリア。この日は、全選手が抗原検査で陰性だった。関係者全員の願いがこもって実現にこぎつけた“奇跡の世界戦”なのである。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)