疑念残るワリエワ出場OKの裁定にキム・ヨナ氏、“タラちゃん”2人のフィギュア界レジェンドに東京五輪で泣いた“あの人”までが猛反発…「強く反対」「規則は例外なく順守すべき」
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は14日、昨年12月のロシア選手権でドーピング違反を行ったカミラ・ワリエワ(15、ROC)の女子シングルへの出場を認める裁定を下した。CASはワリエワ本人からも聴聞を行った上で、16歳以下の選手の保護を認める世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の規定を順守して出場が継続されなかった場合に取り返しのつかないダメージを彼女に与えることや、今大会中のドーピング検査で陽性反応が出なかったこと、12月に検出された物質が今大会の個人戦の競技向上へ与える影響はないことなどを考慮して出場を認めた。金メダルの最有力候補のワリエワは、今日15日のショートプログラム(SP)に登場するが、どのようにして禁止薬物を摂ったかなど、多くの疑問が残るCASの判断を巡っては、続々とスケート界や海外メディアから反発の声が出ている。
「ドーピング違反した選手は試合に出れない」
多くの疑問が残る裁定結果に厳しい意見をインスタにて発信したのは、バンクーバー五輪の女子シングル、金メダリストのキム・ヨナ氏だ。 真っ黒な画像を投稿して「ドーピング違反をした選手は試合には出場できません。この原則は例外なく順守されるべき。全ての選手の努力と夢は等しく尊いものです」と書き込んだ。 浅田真央氏と激闘を演じた女子フィギュア界のレジェンドのこの投稿には、15万を超える「いいね」の反応があり、コメントも6000件を超え、この意見を支持する意見がほとんどだった。 また長野五輪の女子シングル金メダリストで“タラちゃん”の愛称で親しまれた米フィギュア界のレジェンド、タラ・リピンスキー氏も自身の公式ツイッターで痛烈に批判した。 「私はこの決定に強く反対します。結局のところ陽性反応があり、彼女が試合に出場することは許されるべきではない。年齢や検査/結果のタイミングに関係なく。 この決定は私たちのスポーツに永久的な傷跡を残します」 さらに「私は、もう1つ考えました。 以前にも言いましたが、彼女はまだ15歳です。それを覚えておいてください。 彼女を責めた大人が誰であれ、責任を問われることを願っています。 これは心が痛むことなのです」と 、“鉄の女”と呼ばれるコーチのエテリ・トゥトベリゼ氏の責任を追及するツイートを連続投稿。これらのツイートにも1万件に迫る「いいね」がついている。