全国高校駅伝男子 佐久長聖が2年連続4度目の優勝!3区U20世界陸上代表の佐々木哲が好走 今年は男女共に長野県勢がV
■男子第75回全国高等学校駅伝競走大会(22日、たけびしスタジアム京都発着、全7区間・42.195㎞) 高校ナンバーワンを決める全国高校駅伝が22日、京都で行われ、男子は佐久長聖(長野)が3区でU20世界陸上代表の佐々木哲(3年)が逆転、アンカー勝負で競り勝ち、2年連続4度目の優勝を果たした。今年の全国高校駅伝は男女共に長野勢の優勝となった。 師走の都大路で行われた男子第75回全国高等学校駅伝競走大会、47都道府県代表に加え、11の地区代表も出場し、全58チームが出場した。今回からルールが変更となり、留学生の出走区間が男女ともに3km区間と限定となり、男子は2区と5区、女子は3区と4区となった。 みぞれ交じりの雨もあがり、青空も顔を出したが気温は8.6℃、風速は1.5m/h。最長区間となる1区(10km)、序盤はインターハイ5000mで日本人トップとなった八千代松陰(千葉)の鈴木琉胤(3年)が集団を引っ張り、優勝候補の佐久長聖(長野)のキャプテン・濵口大和(3年)もしっかりと後ろに付いていった。 向かい風が強い4㎞付近で八千代松陰の鈴木がペースを上げると先頭集団が縦長となった。5㎞の中間地点では14分32秒、2019年の佐藤一世、2023年の折田壮太のマークした日本人選手最高と同じタイムで通過した。6.5㎞付近で八千代松陰の鈴木は一気に飛び出し、単独走、8㎞付近で2位・高知工に21秒差をつけた。 八千代松陰の鈴木はスピードを落とさず、トップでタスキリレー、タイムは28分42秒と日本人最高タイムを更新した。2位には大牟田(福岡)、3位には高知工(高知)、4位に佐久長聖(長野)となった。 2区(3㎞)、大きなリードをもらった八千代松陰の上杉敦史(2年)は落ち着いた走りでトップをキープ、2位には佐久長聖が上がりトップとは36秒差となった。 3区(8.1075km)、佐久長聖はU20世界陸上3000mと3000m障害代表の佐々木哲(3年)が登場、トップの八千代松陰を追う佐久長聖の佐々木は2.5㎞付近でトップとは30秒差、3.5㎞付近では23秒差と着実に詰め寄っていった。4.05㎞の中間地点では19秒とさらに縮めた。 7.1㎞付近で佐久長聖の佐々木はついに八千代松陰をとらえ、一気に抜き去った。トップに立っても佐々木のスピードは落ちずに八千代松陰との差を広げて笑顔を見せてタスキリレー、2位との差は10秒となった。 4区(8.0875km)、佐久長聖は去年の優勝メンバーでアンカーを務めた篠和真(3年)、最初の1㎞を2分47秒で入り、2位・八千代松陰との差をつけ、中間地点では20秒差となった。しかし、仙台育英(宮城)と大牟田(福岡)が並走して上がってくると2位の八千代松陰を抜き、仙台育英はタスキリレー直前に佐久長聖もとらえてトップでのタスキリレーとなった。 5区(3km)、大混戦となったトップ争い、佐久長聖・大牟田・仙台育英の3チームが並走、残り600mで大牟田、佐久長聖が飛び出し、仙台育英が遅れた。トップでタスキリレーをしたのは大牟田が今大会初めてトップでタスキリレー、2秒遅れて佐久長聖、3位の仙台育英は14秒差となった。 6区(5km)、大牟田の森本守勇(3年)と佐久長聖の岸端悠友(3年)が並走、お互いに仕掛けるタイミングを探る走りとなった。残り600mで佐久長聖の岸端がスパートをかけてたが、残り10mで大牟田の森本が逆転、佐久長聖に2秒差をつけてタスキリレーとなった。 7区(5km)、大牟田と佐久長聖の勝負はアンカー対決へ。大牟田は村上遵世(2年)、佐久長聖は石川浩輝(3年)。まずは1㎞付近で佐久長聖の石川が揺さぶりをかけたが、大牟田の村上はしっかりついていった。 しかし、3.6㎞付近で佐久長聖の石川が再びペースを上げると、大牟田の村上は付いていけなかった。石川がスピードを上げると残り1㎞で5秒差が付いた。大混戦となったアンカー勝負で最後は大牟田を突き放した佐久長聖が2年連続4度目の優勝を果たした。 【男子第75回全国高等学校駅伝競走大会 上位10チーム】 優勝:佐久長聖(長野) 2位:大牟田(福岡) 3位:仙台育英(宮城) 4位:八千代松陰(千葉) 5位:学法石川(福島) 6位:九州学院(熊本) 7位:鳥栖工(佐賀) 8位:小林(宮崎) 9位:洛南(京都) 10位:倉敷(岡山)