疑念残るワリエワ出場OKの裁定にキム・ヨナ氏、“タラちゃん”2人のフィギュア界レジェンドに東京五輪で泣いた“あの人”までが猛反発…「強く反対」「規則は例外なく順守すべき」
ワシントンポスト紙は、昨夏の東京五輪女子100mの金メダル候補でありながら、代表決定後のドーピング検査で、大麻の陽性反応が出たために資格停止となり出場できなかったシャカリ・リチャードソンのツイートを引用して、「リチャードソンがワリエワの裁定に抗議」とのタイトルで批判的な記事を発信した。 リチャードソンは、ワリエワの出場を認めたCASの裁定を受けて「彼女の状況と私の状況の違いで良識ある答えがありますか? 私は、母が亡くなり、(東京五輪を)走ることができず、またトップ3の有力候補でもありました。私から見える違いは、私が若い黒人であるということだけです。(ワリエワは昨年)12月の(検査で)しくじって、世界(の人々)は今になって知りました。しかし、私の結果は1週間以内に公表され、私の名前と才能は人々に打ちのめされました」とツイートした。 ワリエワのドーピング違反は、昨年12月のロシア選手権で行われたものだったが、約1か月半後の、北京五輪がスタートし、団体戦が行われたあとの8日に発覚したことと、自らのドーピング違反は、東京五輪前のドーピング検査後の1週間以内に公表され、資格停止が決まったことの対応の違いを問題視した。 同紙は、これらのツイートを受けて、「昨夏、米国短距離選手リチャードソンの東京五輪出場の夢は、アスリートたちに禁止される大麻の陽性反応で途絶えた。母の死を記者の1人から知らされた後、ストレスや、五輪予選での苦悩を和らげるために大麻を使用したが、規則は規則であるため、彼女は出場停止となり、夏季五輪で競技することができなかった。ロシア・オリンピック委員会のスター選手で15歳のフィギュアスケート選手のワリエワが検査陽性を受けた後に北京五輪で競技を続けることを許された裁定は、リチャードソンへの処罰と全く違うものをもたらした」と、今回の裁定を批判した。 ワリエワは今日15日に女子シングルのSPに出場、17日のフリーでメダリストが決定するが、金メダルを獲得しても、敗れても、多くの疑念が残ったままのドーピング問題の波紋は収まりそうにない。