「夫は仕事・妻は家事」 昭和→令和と時代は流れ”主婦年金”廃止論が浮上 専業主婦なら「年間約20万円の負担増」?…社会保険労務士が解説
3号廃止でどうなるの? 療養・介護など”働きたくても働けない”人への救済は?
では主婦・主夫年金が廃止となったらどうなるのでしょうか。選択肢は2つです。1つ目は、第1号被保険者、つまり国民年金に加入することになります。現在、仕事をしていない専業主婦(主夫)、もしくはパートアルバイトで年収106万円未満(従業員が51人以上の場合)の人は、年間約20万円負担することで、年金を受け取ることができるようになります。 もう1つは、第2号被保険者、つまり厚生年金に加入するという選択肢です。これは企業の正社員であったり、パートアルバイトで年収106万円以上(従業員51人以上の場合)の人が、社会保険料を負担することで厚生年金に入って、年収120万円の場合は年間約18万円の負担することで、将来、年金を受け取るという形です。 現在第3号にあたる人は、”単なる”配偶者といった属性ではなく、子育てや介護に追われる人。ほかにも病気など働きたくても働けない人たちなどもいると思います。 そういった人たちに対してのサポート、例えば・3号の内容を変える。ほかにも・別の制度を充実させるなど、慎重に検討していく必要もあり、廃止には10年ほどは時間が必要ではないかと思います。 ・山口介衣子氏 やまぐちけえこ社労士事務所 代表 社会保険・労使問題などの相談 講演・セミナー多数
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