“変動金利”引き上げで住宅ローンはどうなる? “固定金利”の方がお得なの? 気になるギモンに専門家が回答
日本銀行が政策金利を0.15%引き上げたことに伴い、大手銀行5行は1日から変動型住宅ローン基準金利の引き上げに踏み切りました。引き上げ幅は政策金利と同じ0.15%です。 【住宅ローンはどうなる?】大手銀行が“変動金利”引き上げ “固定金利”の方がお得なの? 気になるギモンに専門家が回答 住宅ローン契約者にとってどのような選択がお得なのでしょうか。ニッセイ基礎研究所の井出真吾さんにお話をうかがいました。
「変動金利」上昇でローン返済額は?
住宅ローン契約者の約8割が「変動金利」を選んでいるということですが、今回の引き上げで返済額はどれほど変わるのでしょうか? 3500万円、35年ローンを組んでいる人の場合、金利が現在の0.5%から0.65%に引き上げられると、毎月の返済額は2339円増加します。さらにここから0.25%引き上げられた場合は、6322円増加します。 一方で、変動金利には「5年ルール」という仕組みがあり、たとえ金利が上がっても5年間は月々の返済額は固定となりますが、元金の比率で調整しているため、それだけ元金返済は後ろ倒しになってしまいます。トータルの返済額は将来的に増えてしまうので、これを機に契約者は契約内容の確認を行って欲しいということでした。
固定金利or変動金利 見直しの目安は
井出さんによると、来年夏頃までにもう1~2回の利上げはあり得るので、今の金利から+0.5%は想定内ですが、まだまだ「変動金利」のほうがお得ということです。 「固定金利」にするひとつの目安としては、借入期間にもよりますが、契約中の変動金利が1%上昇する場合は見直しを検討する余地があるといいます。
「金利上昇で不動産価格が下落する」と言われるが…?
井出さんによると、インフレ物価高との綱引きなので、資材費・人件費・運送費の影響も大きく、不動産価格が下がるとは限らないということです。 (『newsおかえり』2024年10月1日放送分より)