池田エライザ 役者はQOLを上げてくれる仕事かもしれないって
最新作で大学生役 オファーあったときハードな映画が来たなと
公開中の永瀬廉(King & Prince)主演映画「真夜中乙女戦争」(二宮健監督)では、最初に台本を読んだときは迷いがあったという。 「オファーがあったとき、ハードな映画が来たなと感じました。最初にきた台本を読んだときは何を伝えようか迷いました。私は役をどうまっとうすべきか考えて、そういう話も率直にしたと思うのですが、それからコロナ渦になってどんどん台本も更新されて、監督が時代を見つめ返しながら素直に書いていき、とある準備稿を見たときに、これはぜひ参加したいと思えるようになっていたんです。自分の役目がはっきりとわかりましたし、共感を覚えたので参加しました」 始めは他愛のないいたずらレベルの反逆を繰り返していた“私”だったが、次第に“黒服”と孤独な同志たちの言動は激しさを増していき、東京破壊計画へと発展していくという同作。池田が演じる凛々しく聡明な“先輩”は、永瀬が演じる無気力な大学生“私”が恋心を抱く「かくれんぼ同好会」の先輩という役どころだ。
未熟さもすごくきれいなものとして捉える
「大学生は等しく未熟で、それが尊いといいますか。人はどんどん知識や経験が増えていくと頭ごなしに否定して飛び込むことをしなくなりますが、未熟だからこそ間違った方向にも100パーセントの力を注いで、あがいたり、もがいたりできるんですよね。“先輩”もすごく成熟したように見えて、知識はあれど経験が少なくまだまだ多角的に世の中を見れていないんです。でも、そんな未熟さもすごくきれいなものとして私は捉えています」 柄本佑が演じる危険なカリスマ“黒服”も、視点が確固たるものだが偏っていたり、登場人物はそれぞれに未熟さを抱えている。 「全員が未熟で、その未熟さを肯定しつつも終着点としては希望しかないようなものにしたかったんです」 現場の雰囲気は、和気あいあいとしたものだったとか。 「みんな本番中の集中力がすごく高いぶん、カットがかかった後は自分たちがいる世界に安心するんですよね。春でしたし気持ちも穏やかで、ほっこりとした楽しい現場でした」