若い世代のワクチン接種「非常に大事」 河野担当相「接種勧奨に努める」
新型コロナウイルスのワクチン接種の体制整備を担う河野太郎行革担当相は16日、記者会見し、17日から一部の医療従事者にワクチンの先行接種を開始すると発表した。高齢者については4月以降となる。会見で河野担当相は、「若い世代のみなさんにもきちっと打っていただくのが非常に大事だ」と述べ、若年層に対する情報発信に努める姿勢を示した。
河野担当相は、「高齢の方はベネフィットとリスクをお考えになってやはり打ちたいという割合が世論調査でも非常に高いように思う。そこはしっかりと情報を出しながら接種率を高めていきたい」と言及。一方、「コロナウイルス感染症を発症して、その後味覚障害で長く苦しんだり、さまざまな後遺症で苦しんでいる若い方もいる」「このワクチンの効用と副反応について、あるいはこの新型コロナウイルス感染症でどういうことが起きているか、ということをきちんと若い世代にもお伝えして、若い世代の接種率を高めていきたいと思っている」と語った。 具体的には、「高齢の方にはおそらくテレビ新聞で一生懸命リーチする必要があると思う。若い世代はインターネット、SNS、あるいはそのほかのさまざまな媒体を利用して、接種勧奨に努めていかなければいけないと思っている」と述べた。 政府として接種率の目標はあるのか、との質問に対しては「田村(厚生労働)大臣と相談しながら決めていきたい。現時点ではまだない」と話した。
「有効率95%」「副反応、重いものはまれ」
河野担当相は、首相官邸のホームページ上でワクチンについて「感染症に対する免疫を付けたり、強めたりすることで、感染症の社会での流行や、個人の発症や重症化を予防するもの。新型コロナワクチンでは、発症や重症化の予防効果が期待されている」と説明。有効率が95%と、インフルエンザワクチン(40~60%)よりも効果が高いとも訴えている。 一方、副反応については「治療を必要としたり、障がいが残るほどの重いものは、極めてまれだがワクチンによる何らかの副反応が起こる可能性はゼロではない」と言及。「アメリカでは、1月18日までに、ワクチン接種による急性のアレルギー反応であるアナフィラキシーが100万人に5人程度報告されている。日本でも、ワクチン接種後に会場で一定時間様子を見て、万が一アナフィラキシーが起こっても、医師や看護師が必要な対応を行う」と語っている。