ワクチン接種記録にクラウド活用 河野担当相「引っ越し・券の紛失時」の対応に期待
新型コロナウイルスのワクチン接種を担当する河野太郎行革担当相は16日、記者会見し、国民のワクチン接種記録について「新しく開発するナショナルデータベースで、クラウドを活用するので災害にも強く、また個人の情報を区分されたデータベースの中でそれぞれ自治体に管理してもらうことになるので、引っ越して2回目の接種を別の自治体で受ける、あるいは接種券を紛失した場合などの時に対応ができるようになると期待している」と語った。
河野担当相は「自治体の接種会場で、バーコードを読みとっていただいたり一手間かかるが、住民からの問い合わせの対応が迅速化、効率化されることになるので全体として自治体の負担は軽減されると期待している」と主張。自治体に対しシステムに関する説明会を開くという。
地震、ワクチン保管に影響なし
河野担当相は「週末に大きな地震が起きたが、ワクチンを保管している場所は現在停電も起きておらず、ワクチンの保管に問題は起きていない」とも語った。17日から医療従事者へのワクチンの先行接種を始める100の医療機関についてはいずれもディープフリーザーが配置されており「全て(の医療機関が)非常用電源を保有している」と説明。「今後、ワクチンの接種施設を拡大する中で、災害時の対応についても確認しながら広げていきたい」と述べた。
「有効率95%」「副反応、重いものはまれ」
河野担当相は、首相官邸のホームページ上でワクチンについて「感染症に対する免疫を付けたり、強めたりすることで、感染症の社会での流行や、個人の発症や重症化を予防するもの。新型コロナワクチンでは、発症や重症化の予防効果が期待されている」と説明。有効率が95%と、インフルエンザワクチン(40~60%)よりも効果が高いとも訴えている。 一方、副反応については「治療を必要としたり、障がいが残るほどの重いものは、極めてまれだがワクチンによる何らかの副反応が起こる可能性はゼロではない」と言及。「アメリカでは、1月18日までに、ワクチン接種による急性のアレルギー反応であるアナフィラキシーが100万人に5人程度報告されている。日本でも、ワクチン接種後に会場で一定時間様子を見て、万が一アナフィラキシーが起こっても、医師や看護師が必要な対応を行う」と語っている。