年末年始に読みたいマンガ!仕事、妊活、自己肯定感…令和の悩みに効く3冊
お悩み:太っている自分が好きになれない…
「太っている自分の見た目が好きになれません。ダイエットをしてもうまくいかず、ますます自分が嫌いになります」 ■トミヤマ's 処方箋:縞野やえ著・企画協力 MB『服を着るならこんなふうに』 トミヤマさん:「太っている自分の見た目が好きじゃない」。この悩みは、多くの人が1度は抱いたことがある悩みなんじゃないかと思います。私は相談者さんの文章を読んだときに、「ますます自分が嫌いになる」という部分が気になったのですが、これって、“太っている自分”ではなく、“変われない自分”が好きじゃないのではないでしょうか。だからまずは、痩せる以外の方法で、“自分が変われること”、また、“変わること”がどれほど面白くて、ドキドキすることかを味わってみるとよいと思います。 そんな相談者さんには、『服を着るならこんなふうに』を処方します。
このマンガは、ブランドショップで高いものを買えばおしゃれになれるわけではなくて、「ユニクロ」でも人はおしゃれになれる。ファッションにおいて重要なのは、自分のスタイルに合う服選びだと伝えています。 この作品は、主人公が男性というのもポイント。女性の主人公がきれいになる話だと、この人は私より痩せているとか、私よりきれいだ…とか、同性であるがゆえに比べてしまい、参考にするよりも前に落ち込んでしまうといったケースも多いと思います。しかし、この作品は、異性が変化する姿を描いているので、変に比べて落ち込むことを回避できると同時に、「彼らがここまで変われるのなら私も変われるかも」と思えるんじゃないかなと。 ダイエットを考える前に、まずはこの作品を読んで、今の体型でも魅力的に変身できることを実感してもらえたらうれしいです。 『服を着るならこんなふうに』 縞野やえ著・企画協力 MB KADOKAWA マンガ研究者 トミヤマユキコ 1979年生まれ、秋田県出身。ライターとして日本の文学・マンガなどについての執筆を行いながら、東北芸術工科大学文芸学科准教授として、日本のマンガやサブカルチャーについての研究および、編集・ライティング関連の講義を行っている。著書に『労働系女子マンガ論!』(タバブックス)、『少女マンガのブサイク女子考』(左右社)、『40歳までにオシャレになりたい!』(扶桑社)、『文庫版 大学1年生の歩き方』(共著、集英社文庫)、『パンケーキ・ノート』(リトルモア)など。