岸田首相が会見 ロシアに追加制裁(全文2完)代替策を確認しつつ適切な時期を考えねばならない
中国がロシア支援の場合は制裁を検討するのか
産経新聞:産経新聞の田村です。よろしくお願いします。中国についてお伺いします。G7がロシア制裁を強めていく一方で、中国はロシアを支援したり制裁の抜け穴になったりすることが懸念されています。日本として中国に対していかに働き掛けを行っていくか、また、仮に中国が軍事物資の提供などでロシアを支援した場合、日本として中国に対する制裁も検討する考えはあるか、総理の考えをお聞かせください。 岸田:まず、昨晩発表されましたG7の首脳声明においては、制裁の回避、迂回、バックフィルを通じた制裁破りを防止するための対応を強化していく、こうしたことで一致をしております。そして、わが国としても具体的に暗号資産を用いたロシアの制裁回避に対応し、制裁の実効性をさらに強化すべく、今国会で外為法の改正を行うための法案、これをすでに提出をしております。 そして、中国とロシア、この両国は近年特に緊密な関係を維持しています。わが国としてこれまでさまざまなレベルで中国に対しても責任ある行動を呼び掛けてきており、引き続きG7をはじめとした関係国と連携をしながら対応をしていきたいと思います。 わが国としては制裁の抜け道が生じないよう、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携してロシアへの外交的・経済的圧力を強化すべく、適切に対応していきたいと思います。この方針にのっとってまいります。中国に対して制裁をするのかというような話、これは仮定の話でありますので、お答えすることは控えます。 司会:それでは読売新聞、宮井さん。
石炭の段階的輸入停止、どれくらいのスパンを想定?
読売新聞:読売新聞の宮井です。ロシアからの石炭を段階的に輸入を停止するというお話でしたけども、日本のロシアからの石炭の輸入量はそれなりに多いと思うんですけども、段階的というのはどれぐらいのスパンを想定されているんでしょうか。 岸田:石炭の禁輸については、ロシア産の石炭はさまざまな分野において利用されています。電力のみならずセメントや鉄鋼、さまざまな分野でも利用されている、使用されている。こうしたことですので、その実態を、それぞれの分野の実態をしっかり踏まえていかなければならないと思います。そして、それぞれにおいて代替策を見つけながら輸入禁止を実現する、こうした流れを考えています。どれぐらいの期間かということでありますが、これは今、申し上げましたさまざまな分野の状況をしっかり踏まえながら、そして代替策の確認等もしっかり踏まえながら適切な時期を考えていかなければならないと思います。 具体的に一律に今、これだけの期間と申し上げることは控えます。ぜひそれぞれの分野や業界において適切な対応をし、そして最終的には禁輸に持っていきたいと考えております。以上です。 司会:それでは大変恐縮ですが、現在挙手いただいている方につきましては後ほど1問、担当宛てにメールでお送りください。後日書面にて回答させていただきます。以上をもちまして本日の総理大臣記者会見を終了させていただきます。ご協力ありがとうございました。 岸田:はい。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】岸田首相が会見 ロシアに追加制裁