「料理は努力したものがそのまま形になる」長谷川あかりさんがタレントを辞め、料理家になった理由
クックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」。食や料理に熱い思いを持ち活躍するゲストを迎え、さまざまな話を語ります。クックパッド初代編集長の小竹貴子がパーソナリティを務めます。今回のゲストは、料理家の長谷川あかりさんです。 ◇ ◇ ◇
「てれび戦士」として芸能活動をしていた過去
小竹:長谷川さんは子供の頃にタレント活動をされていて、NHKの『天才てれびくん』のてれび戦士だったそうですが、どういった経緯でてれび戦士になったのですか? 長谷川さん(以下、敬称略):将来の夢がダンサーで地元でダンスを習っていたのですが、ダンスの先生に「芸能事務所のオーディションを受けてみないか?」ってお声がけいただいて。ダンサーになりたいのであれば、芸能活動とちょっとリンクしてくる部分もあるので、受けてみることにしたんです。 小竹:うんうん。 長谷川:当時、一世を風靡していた音楽事務所のオーディションを受けたのですが、「『天才てれびくん』のオーディションも受けてみないか?」と言われて。「『天才てれびくん』に受かったら事務所にも入れてあげる」と言われたので、これはチャンスが2倍になると思ったんです。 小竹:はいはい。 長谷川:そしたら『天才てれびくん』に受かって、事務所にもそれと同時に入ったので、ただの一般の小学生が事務所に入ってNHKのレギュラーになるみたいな形で本当に急に始まった感じでした。 小竹:もともとタレント活動をしたいという思いはあったのですか? 長谷川:一切ないです。ダンサーになりたいとは思っていたけど、テレビに出て何かをするみたいなことは全く考えていなかったです。 小竹:ダンスはどこが好きだったのですか? 長谷川:今でもそうなのですが、私は基本的に人に褒められることをやりたいタイプなんです。 小竹:自分がやりたいという思いより? 長谷川:そうそう。入り口は自分がやりたいから入るので、ダンスもやりたいと大騒ぎして習い始めているのですが、そこで褒められたり飛び級で上のクラスに入れてもらったりして、「私はダンスに向いているんだ」と思うとスイッチを入れて頑張れる。 小竹:うんうん。 長谷川:最初は自分がやりたいから入り、それが人から求められている、人から褒められているということにリンクしてくると燃えてくる。だから、途中は好きとか嫌いとかあまり関係ないですね。期待されているから頑張るという感じです。 小竹:てれび戦士になった当時を振り返ってみて、どういった感じでしたか? 長谷川:本当に急に始まって、自分がタレントや子役としてどういうポジションで、どう採用されたのかも全くわからない状態で受かっちゃったんです。 小竹:言われなかったのですか? 長谷川:言われなかったですね。ただ、周りの大人の顔を見ているうちに、「もしかしたら私はおもしろで採用されているのかも」と気づいたので、おもしろに切り替えましたね(笑)。 小竹:自分で切り替えたのですね(笑)。 長谷川:人からどう見えているのか、どう期待されているのかで頑張りたいタイプだというのはずっと一貫してあるので、私はおもしろのほうがハマるし目立つし評価されるというのは、入って1週間くらいで気づきました。 小竹:早い! 長谷川:それに気づくまでは、地元では自分はそこそこ可愛いと正直思っていたのですが、「全然違う。もう骨から違う子がいっぱいいる」って気づいて、可愛いは捨てました(笑)。 小竹:骨から違う(笑)。 長谷川:誰が一番家事ができるか選手権みたいな企画があって、雑巾がけレースとか糸通しレースとかをやるのですが、たまたま決勝戦まで勝ち上がって、最終決戦がおにぎり作り対決みたいな感じだったんです。 小竹:はいはい。 長谷川:どうしても面白くしたくて、ソフトボールくらいの特大おにぎりを作ってみんなからブーイングを受けたりしていたので、今私が料理家として仕事をしていることに当時のスタッフさんが一番驚いていると思います。