フランス人アーティストに<真似>への意見を聞いたら意外な答えが。「いつの時代も見える部分は真似される。でも絶対に…」
「フランス」と聞くと、「おしゃれな国」「芸術や文化を大切にする国」といったことをイメージする方も多いのではないでしょうか。「フランス人のおしゃれや文化の裏側には、その人だけがもつ『感性(センス)=物事をとらえる独自のアンテナ』が隠れている」と語るのは、2017年からフランス・リヨンに住み、InstagramやVoicyで「心豊かな暮らし」について発信している日本人のロッコさん。今回は、ロッコさんの著書『主役はいつも“私自身” フランス人に学んだ「本当の感性」の磨き方』から、<人生のクオリティ>が高まるフランス人の言葉を一部ご紹介します。 【写真】リヨン在住イラストレーターMagali Hubac. 自宅リビングは廃材を使用した作品で世界観をつくる。 * * * * * * * ◆演じるのをやめる 「役を演じる必要はありません」 近所に小さなチャペルがあり、敷地内の古い家で修道女さんたちが共同生活をしています。 ある日、1人の修道女さんと立ち話をして、「自分らしさの見つけ方」についてアドバイスをいただきました。 「『自分らしさ』からかけ離れているなと感じることがあったら、『今、自分は周りの期待する人物像を演じていないか?』と考えてみましょう」と、彼女は提案します。 演じることを止めることで、「自分らしさ」が生まれる。 「あなただけの魅力を発見できるはずですよ」と優しい笑顔で応援してくれました。 私は子どもが生まれてから、ずっと「母らしさ」を演じる昭和の母親像にとらわれていたのですが、そこから少しずつアップデートしていこうと心に決めました。
◆アンテナを立てる 「主体的に生きているということだね」 とある異業種交流会でのこと。 私は、自己紹介をするとき、「フランスの暮らしから学んだことについて本を出版しました」と話しました。 それに対して、あるマダムから「主体的に生きているということだね。いいじゃない」という言葉をいただきました。
◆マダムの言葉 瞬時に理解できなかったので、「どういうことですか?」ともう少し聞いてみたところ、「自分が『気づこう!』とアンテナを立てていなければ、あなたが書いた内容も、ただの日常生活の一部でしょう」と説明してくれました。 マダムの言葉で、「日常生活が学びのあるものになる、こんな思いがけない出会いや発見を大切にしたい」と思いました。 彼女の言葉も忘れないように、すかさずメモを取りました。 そして、この記事でそんな学びを共有できることを嬉しく思います。