今季限りで浦和退団の宇賀神はどんな思いで天皇杯決勝進出のヒーローになったのか…「あなた方は間違っていたと証明してやる」
そして、ベテランの魂に導かれた快勝は最高の舞台へ通じる扉を開けた。 「やはり決勝で勝たなければ何も残らないし、何の意味もなさない。来シーズンにアジアの舞台で再び暴れてもらうためにも、必ず優勝をつかみ取りたい」 ベガルタ仙台を1-0で下した3年前の決勝で、自ら「一生に一回あるかないか」と表現したほどのスーパーゴールを、ミドルレンジからのボレーで決めた宇賀神が置き土産を誓う。そして指揮官は、優勝を果たした先の表彰式に思いをはせた。 「阿部勇樹に天皇杯を掲げてもらえるように、チーム一丸となって戦っていきたい」 ジャイアントキリングの末に王者・川崎を下した大分と、国立競技場で対峙する決勝のキックオフは19日14時。キャプテンの阿部、槙野、そして宇賀神を含めた全員で共有できる最後の1週間を心身両面で力に変えて、浦和が8度目の天皇杯戴冠に挑む。 (文責・藤江直人/スポーツライター)