BIGBOSSが4番指名した清宮幸太郎の特大アーチは覚醒の予兆なのか…”はちゃめちゃ連敗”の中で光ったポテンシャル
オープン戦の16試合で16通りの打順を組んだ。その中には、近藤に1日監督を任せた試合や、ファン投票によって決めた打順もあったが、レギュラーシーズンに入ってからの開幕戦、第2戦も、オープン戦で一度も組んだことのない打順で、それを含めれば18通りとなる。4番を打ったのはオープン戦を通じてのべ14人。ルーキーの水野や2年目の今川、オープン戦で5本塁打と目立った万波ら期待の若手にも4番を打たせた。戦略というより経験重視のオーダーに思えたが、新庄監督は、今日27日の第3戦も続けて「4番は清宮でいく」と宣言している。 一方で、奇想天外な小刻み継投は、この日も不発だった。前日のゲームで1イニング登板させた先発の堀は1イニング、新庄監督が出向いたトライアウトで獲得した元巨人の古川を2番手、3番手にローテー候補の河野とつないだが、河野の5回が誤算だった。 二死から三森、佐藤に連続四球を与え、満塁のピンチに柳田、グラシアルに連続タイムリーを浴びたが、いずれも初球。いわゆる細心の注意を払っていれば配球で防ぐことができた可能性のある失点である。 小刻み継投ゆえに、きめ細かなミーティングが行き届いていなかったことを象徴するシーンとなり、結局、5人を注ぎ込んだBIGBOSSの奇襲は、またしても空回りした。 だが、池田氏は、「短いイニングを各投手が全力でいくので、なかなか打順の前後や、ひとまわり、ふたまわりを考えていくような配球には結びつかない。だからこそ、今後こういう部分が日ハムというチームのノビシロになってくる」と違った見方をしていた。 「こんなやり方で1シーズンはとても持たない。全投手が潰れてしまうので、小刻み継投も、この3連戦だけだと思う。29日の本拠地での西武戦から通常モードに戻るとすれば、そこでどんなマネジメントをしてくるのかに注目したい」と池田氏。 今日27日には、清宮同様オープン戦で結果を残せなかった2018年のドラフト1位の吉田を先発に立てる。それでも新庄監督は小刻み継投でいくという。いつどこで爆発してもおかしくないポテンシャルを秘めたチームを率いるBIGBOSSは、福岡で初勝利を手にして、札幌へ凱旋することができるのだろうか。 (文責・論スポ、スポーツタイムズ通信社)