なぜBIGBOSS新庄の奇想天外な継投策がソフトバンクを苦しめたのか…逆転満塁弾でジ・エンドも予告先発の堀まで投入
2022年のプロ野球が25日についに開幕。BIGBOSSで登録した新庄剛志監督(50)が注目の初采配を振るった日本ハムは、ソフトバンクに1-4で逆転負けを喫した。 敵地PayPayドームに乗り込んだ日本ハムは、予告先発のドラフト8位ルーキー北山亘基(22、京産大)から4番手に昨シーズン10勝のローテー右腕・伊藤大海(24)、5番手には26日に予告先発する堀瑞輝(23)を投入する仰天リレーを披露。ソフトバンク打線を7回まで零封し、4回に飛び出した石井一成(27)の先制弾を守り切るかに見えた。 しかし、8回に6番手・杉浦稔大(30)が一死満塁のピンチを招き、7番手・西村天裕(28)が新外国人、フレディ・ガルビス(32、前フィリーズ)に逆転満塁アーチを浴びた。最後は力尽きたものの、何を仕掛けてくるか予想がつかないBIGBOSSの采配は、派手な負けっぷりを含めてスタンドを埋めた3万5141人の大観衆を楽しませた。
「まあまあいいゲームができたんじゃないかな」
快音を残した打球が、瞬く間にライトのホームランテラスへ吸い込まれていく。 形勢を一気にひっくり返すガルビスの逆転満塁弾を、BIGBOSSはどのように受け止めたのか。サングラスに覆われてうかがい知れなかった思いの一端は、試合後のフラッシュインタビュー、その第一声から伝わってきた。 「いやぁ、惜しかったねえ。でもね、あのボールは悪くなかった。相手のガルビスが上手く打ったよね」 一死満塁のピンチで急きょ登板。カウント0-1から真ん中低目に沈むスプリットを投じた西村をねぎらい、身長178cm体重86kgの小柄なサイズでメジャー通算109発を放ったガルビスを称賛したBIGBOSSは、さらにこう続けた。 「これだけたくさんのファンが見に来てくれたなかで、まあまあいいゲームができたんじゃないかな」 言葉通りに奇想天外なリレーで、敵味方のファンを何度も驚かせた。 開幕2日前に自身のSNSを介して先発を予告した、ドラフト8位ルーキーの北山が初回二死満塁、2回は二死一、二塁と走者を背負いながらも、最速153kmのストレートを軸に真っ向勝負を展開。47球の熱投で無失点に封じた。 しかし、2013年の則本昂大(31、楽天)以来、セ・パ両リーグを通じて9年ぶり14人目となるルーキー開幕投手はサプライズの序章にすぎなかった。 2番手に昨シーズンに初めて規程投球回数をクリアした加藤貴之(29)、3番手には一軍初登板の2年目・根本悠楓(18)と左腕をマウンドへ送る。その間の4回に、3番に抜擢した石井が放った一発によるリードを守ったまま迎えた5回だった。