月を目指す考え「確実にあります」若田宇宙飛行士が会見7月21日(全文2)
これまでの集大成にするという意気込みはあるのか
時事通信:時事通信の神田です。今回もキャッチフレーズというか、思いやるという言葉が、前回に続いて思いやりという言葉が入ってるんですけども、この言葉に込めた意味というのをあらためて教えてくださいというのと、あともう1つは、ご年齢的にも、もしかするとJAXAの宇宙飛行士として宇宙に行くのは最後かもしれないというところがあるんですが、これまでの宇宙飛行の集大成みたいな、いう意気込みみたいなものがもしありましたらお聞かせください。 若田:まずこのポスター、ここに展示していただいてますけども、思いやるという言葉、とても私が大切にしたいなというふうに思っている言葉で、今回もこのポスターに入れていただいて本当に感謝しておりますけれども、やはりわれわれの仕事、これ、多くの仕事ほとんど同じだと思いますけども、特に有人宇宙活動の仕事というのは、やはり宇宙飛行士の活動っていうのは、皆さんがご覧になる機会が多いと思いますけども、1つのミッションを成し遂げるために、いかに多くの方々、いかに多くのチーム、それが1つの国だけではなくて、さまざまな国のチームが結束して、チームワークを持って初めてできるところだと思いますので、やはりミッションがスムーズに進む、さまざまな活動の成果をきちんと出していくときに不可欠なのは、やはりチームワーク。そのために不可欠なのが相手を思いやるという、相手の立場に立って考えてみると。
毎回「このミッションが集大成だ」と思ってやってきた
宇宙に行くと、地上と宇宙でなんとなくWeとTheyみたいな感じになってしまうところがありますけれども、やはり同じ目的に向かって、チームとして団結していくことの大切さ、これは私、これまでの宇宙飛行のときにも大切だと思ってやってきましたし、一緒に仕事をしてくださる地上、そして宇宙の仲間も皆同じように価値観を持って仕事をしてくれましたので、まさにこの言葉を入れてみました。 それで、私、これまで4回の宇宙飛行をさせていただきましたけども、集大成っていう感じはしてなくて、実は毎回毎回、そのミッションが最後になってもいいと思って、全力でミッションに臨んできました。ですから、実は毎回、このミッションが集大成だと思ってやってきましたので、そういう意味では同じ気持ちで、新鮮なところと、それから自分に対する新たな挑戦、そういう気持ちとしてはこれまでと変わらないのかなと思いますけど、やはり宇宙飛行経験者として、一緒に飛ぶ仲間、特にルーキーの仲間をきちんと支えてあげなければいけないという、そこは私の最初の飛行のときに、多くの先輩たちが支えてくれたのと同じように、そういう気持ちを持ってミッションに臨みたいなというふうに思っています。 時事通信:ありがとうございました。 若田:ありがとうございました。 司会:ありがとうございます。それでは、こちら側の前の方から先で、はい。