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「今年に入り13倍増」とまた不安を煽る見出しをつけていますが、「陽性者数は今年に入り約200倍」ですから、重症者数がある程度増えるのは想定されたことで、冷静にみる必要があります。 第5波(デルタ株)のピーク(1日あたり陽性者26000人、重症者2200人)と比較すると、第6波の陽性者数は3倍を超えていますが、重症入院者は3分の1です。 ICU管理の患者数(国基準)でカウントした重症者数(週1回発表)は1126人ですが、病床使用率は23%です(1月25日時点)。 以上の「重症者」は重症度に関係なく集計された数で、人工呼吸器・ECMO装着の「重篤者」に限ると全国で111件。年初の45件より少し増えたと言え、1000件超だった第5波のピークより極めて少なく、第1波〜第4波のピーク時を大きく下回っています。厚労省発表の「重症者」数は「人工呼吸器・ECMO装着」以外の患者が大半だとわかります。

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コメンテータープロフィール

慶應義塾大学卒業後、産経新聞記者を経て、2008年、弁護士登録。2012年より誤報検証サイトGoHoo運営(2019年解散)。2017年からファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)発起人、事務局長兼理事を約6年務めた。2018年『ファクトチェックとは何か』出版(共著、尾崎行雄記念財団ブックオブイヤー受賞)。2022年、衆議院憲法審査会に参考人として出席。2023年、Yahoo!ニュース個人10周年オーサースピリット賞受賞。現在、ニュースレター「楊井人文のニュースの読み方」配信中。ベリーベスト法律事務所弁護士、日本公共利益研究所主任研究員。

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