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碓井真史

碓井真史認証済み

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

報告

殺人の罪は重い。被害者のことを思うと胸が苦しい。しかし、犯罪少年を断罪するだけでは、社会は変わらない。 親元を離れて暮らす子供が、高校生ぐらいになると親元に戻ることはよくあることだ。多くの子供たちは、親と一緒に暮らせることを楽しみにしている。しかし、必ずしも楽しい生活が待っているわけではなく、期待との落差に苦しむ子もいる。 無職青年が起こす犯罪も多い。所属がないことは苦しいことだ。多くの場合は、親や親戚や関係者が、必死になって高校進学をさせ、あるいは就職先を探す。しかし、そのような社会的力を持った大人が、誰もいない子もいる。 私が見聞きした事例だ。その子は、大人たちの間を転々として暮らすうちに、心がすさみ弱い者いじめを始めた。だがその後、良い里親のもとへ行き、すっかり良い子になった。 未成熟な少年たちは、環境によって大きく変わっていく。少年の更生を祈りたい。

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コメンテータープロフィール

碓井真史

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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