補足記憶では、清原選手がレギュラーになった昨春から、出場した試合では必ずスタンドに、和博さんの姿がありました。印象に残っているのが、昨春、清原選手が、開幕カードの3試合目でリーグ戦初安打を打った時です。その日は月曜日とあって観客は多くなかったのですが、ふと振り返ると、和博さんは満面に笑みを浮かべていました。 清原選手はホームランや殊勲打を打つたびに「どうだ、見たか」とスタンドの和博さんに指差しポーズをしていました。その姿は、野球少年が得意げにお父さんにするような…そんな感じを受けていました。 もっとも、選手、スタッフ、応援団を問わず、お子さんを見るたびに神宮に足を運んでいる親御さんはたくさんいます。神宮には「清原親子」のみならず、学生の数だけ「親子の物語」があります。 来春からは次男の勝児さんが慶大野球部に入部予定と報じられました。神宮での「清原親子の物語」は第2章が始まりそうです。
コメンテータープロフィール
Shinichi Uehara/1962年東京生まれ。外資系スポーツメーカーに8年間在籍後、PR代理店を経て、2001年からフリーランスのライターになる。これまで活動のメインとする野球では、アマチュア野球のカテゴリーを幅広く取材。現在はベースボール・マガジン社の「週刊ベースボール」、「大学野球」、「高校野球マガジン」などの専門誌の他、Webメディアでは朝日新聞「4years.」、「NumberWeb」、「スポーツナビ」、「現代ビジネス」などに寄稿している。
