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常見陽平

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千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

報告

解説企業の稼ぎ方が変化している。稼ぎ方が変わるということは、働き方が変わっているわけだ。ゆえに、春闘の闘い方も変わってきている。単に対前年比でのアップを求める闘い方から、変化している労働組合もある。 ある大手企業の労働組合は、まるで決算発表会に向けた資料作成のような取り組みをしている。経営目標の難易度を分析し、社員の負荷を検証する。目標に対してこれだけ達成したのだから賃金を上げるべきだ、という話で終わらせない。ミッションの難易度を計算し、そこでの社員の貢献、経営側の責任などを明確にして交渉に臨む。業績についても、何がキーとなっているのかを分析し、利益の分配を求める。 メディアは労働組合運動を組織率低下などを論拠にし、叩く気満々で記事を書く。ただ、あたかも影の経営陣であるかのように経営目標を分析し、理詰めの交渉に臨み、賃金アップ、労働環境改善を要求する労組があることにも光を当ててほしい。

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  • 白鳥浩

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    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説なるほど、円安の黒字をうむ輸出なども行っている、主要な企業においては、賃上げに積極姿勢が46%という…続きを読む

コメンテータープロフィール

常見陽平

千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。 リクルート、バンダイ、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。2020年4月より准教授。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

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