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常見陽平

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千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

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解説同行は数年前に初任給約25万円にアップしたことが話題となったが、今回は約30万円となった。とはいえ、妥当だろう。メガバンク同士、金融機関同士ではなく、総合商社や外資系企業などとの人材獲得競争に直面しているからだ。 背景には中途採用強化という動きも関係している。日経の報道によると、3大メガバンクはここ数年、中途採用が、新卒採用数を上回っている。これが実は新卒の初任給アップにも関係している。新卒の初任給は客観的に、外部から見える数字である。中途採用は経験、実績、能力などにより待遇が変わるので見えにくい。平均年収なども、平均年齢や賃金の上昇のパターンにより異なるので、参考にならなくはないものの、求職者は不安になる。新卒の初任給アップは、中途採用を強化しているためという見方もできる。 賃金アップには取り組むべきだが、仕事の醍醐味はどうか。差別化のようで同質化にすらならないこともあるのだ。

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  • 竹内幹

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    経済学者。一橋大学経済学研究科・准教授。

    補足これも「インフレを起こして経済を回す」と言われていたものでしょう。 ただし、経済全体で物価も5%、給…続きを読む

コメンテータープロフィール

常見陽平

千葉商科大学国際教養学部准教授/働き方評論家/社会格闘家

1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。 リクルート、バンダイ、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。2020年4月より准教授。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

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