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多根清史

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アニメライター/ゲームライター

報告

補足『サザエさん』は東芝がスポンサーだった時代から、「さり気なく家電の新製品が登場」が注目を集めていました。そもそも原作は時事マンガだったのが、アニメは原作の更新がないまま長寿シリーズになってしまったため、意図せず昭和っぽい世界線を繰り返すループものに変貌したズレが面白いところです。 『ちびまる子ちゃん」が昭和40年代の懐かし枠、『クレヨンしんちゃん』が何でもありの不思議時空に寄せていったのは、家族アニメのど真ん中にいる『サザエさん』と被らないよう棲み分けた結果なのかもしれません。逆に『サザエさん』は、どちらにも振れない苦心惨憺が独特の味わいを醸し出しています。 が、そのために原作初期の闇市、配給やコレラの予防注射など、戦後ならではのエピソードが映像化されないのが寂しくもあります。『墓場鬼太郎』のように、シリーズ本編とは独立したスピンオフの実現を願うばかりです。

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コメンテータープロフィール

多根清史

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。

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