解説このクマは、昨日花巻市内で発見されていたが、その動きをドローンにで捜索中にAIカメラが西へ移動していると確認したツキノワグマと同じ個体と思わる。その点からは、事前の警戒が役に立ったことになる。とはいえ、危険なのは間違いないので、細心の注意をしなければならない。12月下旬に入っても、まだ冬眠していないことには驚く。同じく冬眠しないクマは多数いる可能性が高い。岩手県は秋田県と並ぶクマの出没多発地域だけに今後も心配は続くだろう。
コメンテータープロフィール
日本唯一にして日本一の森林ジャーナリスト。自然の象徴の「森林」から人間社会を眺めたら新たな視点を得られるのではないか、という思いで活動中。森林、林業、そして山村をメインフィールドにしつつ、農業・水産業など一次産業、自然科学(主に生物系)研究の現場を扱う。自然と人間の交わるところに真の社会が見えてくる。著書に『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)『絶望の林業』『虚構の森』(新泉社)『獣害列島』(イースト新書)など。Yahoo!ブックストアに『ゴルフ場に自然はあるか? つくられた「里山」の真実』。最新刊は明治の社会を揺り動かした林業界の巨人土倉庄三郎を描いた『山林王』(新泉社)。