解説誰もイスラエルを掣肘できないところが、アメリカだけでなく「国際社会」をも動揺させています。ガザ地区の状況が厳しいのは確かですが、問題をそこに矮小化してヨルダン川西岸地区やその他各地に多数いるパレスチナ人民のことを見なかったことにする外交活動や報道に対しても世論の見る目は冷たいと感じられてなりません。止めるのは直近の戦闘や攻撃だけでなく、80年近くにわたる恒常的な侵害状態です。その点で、巷でいう「二国家解決」は応急措置にもなりません。
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コメンテータープロフィール
新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。
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