Yahoo!ニュース

髙岡豊

髙岡豊認証済み

認証済み

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

報告

解説「8月の事件」とはゾーリンゲンでの襲撃事件のことを指すのでしょうか?場所としてはドイツの西端(旧西ドイツ)の州で、今般の事件があった州(東端、旧東ドイツ)と社会情勢をひとくくりにしていいものかちょっとわかりません。また、ゾーリンゲンの事件、実行犯がパレスチナやシリア、イラクでのムスリムのための復讐を唱える動画を発信しましたが、「イスラーム国」の広報は正規の声明として取り上げないという、なんだか冷淡な扱いをしました。今般の事件では容疑者が生きて逮捕されているので、「イスラーム国」を含めイスラーム過激派の広報では取り上げにくい状況です。困難な任務ですが、現場で容疑者を死なせずに確保することが、この種の事件の「続発」を防ぐうえで重要です。国際的にはイスラーム過激派の増長を促す状況が整いつつあるので、その状況を解消する対策も不可欠です。

コメンテータープロフィール

髙岡豊

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。

関連リンク(外部サイト)

髙岡豊の最近のコメント