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内田良

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名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

報告

見解公益社団法人「子どもの発達科学研究所」が、文部科学省の委託事業として2023年に実施した「不登校の要因分析に関する調査研究」からは、不登校をめぐる子ども-教師関係の一端が見えてきます。 不登校のきっかけになると想定される25の要因を複数回答可で選択してもらったところ、不登校を経験した児童生徒においては「いじめ被害」は26.2%で、「教職員への反抗・反発」は35.9%と、「いじめ被害」より「教職員への反抗・反発」のほうが多く選択されました。 また「教職員への反抗・反発」は、教師と不登校の児童生徒との間でもっとも認識の差が大きかった項目でした。教師の回答は3.5%にとどまっているのに対して、不登校児童生徒は35.9%に達しました。記事のケースがどこまで当てはまるかはわかりませんが、一般に学校と当事者との間に認識のギャップが生まれやすいことを知っておく必要があります。

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コメンテータープロフィール

内田良

名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

学校リスク(校則、スポーツ傷害、組み体操事故、体罰、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっています。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供しています。専門は教育社会学。博士(教育学)。ヤフーオーサーアワード2015受賞。消費者庁消費者安全調査委員会専門委員。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『学校ハラスメント』(朝日新聞出版)など。■依頼等のご連絡はこちら:dada(at)dadala.net

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