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大津秀一

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緩和ケア医師

報告

がんの患者さんの症状緩和で日常的にモルヒネなどの医療用麻薬を処方している医師です。 症状緩和に使用するモルヒネには特徴があって、その方の痛みが緩和される量が適切な量というものがあります。そのため一般的な薬に比べるとその幅は大きく、人により20mg/日の場合もあれば200mg/日という事もあります。記事中の「必要な量」の言葉がその患者さんにとって普段必要な使用量とするなら明らかに多いですがどのような意味かは気になる点です。 ただ普段の量の100倍が処方されたならば通例薬剤師からも指摘が入りますので異例です。「粉薬」とあり、考えられるのはモルヒネ1%の粉1g(モルヒネ含有量10mg)のつもりで処方したのが、1%が無視されそのまま粉1g(含有量1000mg)となってしまったなどでしょうか。一般的には相当起こり難いことですが、再発予防のために詳細が共有され、同じミスが繰り返されないことが大切です。

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コメンテータープロフィール

岐阜大学医学部卒業。緩和医療専門医。日本初の早期緩和ケア外来専業クリニック院長。早期からの緩和ケア全国相談『どこでも緩和』運営。2003年緩和ケアを開始し、2005年日本最年少の緩和ケア医となる。緩和ケアの普及を目指し2006年から執筆活動開始、著書累計65万部(『死ぬときに後悔すること25』他)。同年笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。ホスピス医、在宅医を経て2010年から東邦大学大森病院緩和ケアセンターに所属し緩和ケアセンター長を務め、2018年より現職。内科専門医、老年病専門医、消化器病専門医。YouTubeでも情報発信を行い、正しい医療情報の普及に努めている。

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