石破首相、トランプ氏と電話会談
日テレNEWS NNN
見解石破首相がトランプに連絡したとのこと、早期に連絡を取るのは良いことだと思います。トランプ政権第一期目は、当時の安倍首相が政権基盤も安定しており、G7などでも古株の一人であったこともあり、トランプは首相を信用していました。しかし、今回は日本の政権基盤が安定しているとはいいがたく、首相としての外交経験も多くない状態なので、トランプは最初から強い態度で出てくることが想定されます。 首相とトランプが1対1で話すのは初めて、ということですが、それは特段珍しいことではないはずです。トランプとの個人外交に期待するよりは、閣僚や政権スタッフとの重層的な関係を構築する方が重要でしょう。新政権発足は来年1月20日の正午ですから、それまでに閣僚や政権人事を見極めて関係性を構築する必要があります。
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専門はアメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『アメリカ大統領とは何か:最高権力者の本当の姿』(平凡社新書、2024年)、『混迷のアメリカを読み解く10の論点』(共著、慶應義塾大学出版会、2024年)、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)など。