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中村智彦

中村智彦認証済み

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神戸国際大学経済学部教授

報告

見解地方のホテルなどの経営者に聞くと、現段階で従業員の不足が深刻化していることが理解できます。  観光公害が大きな問題になっている中、地方への分散策が主張されています。しかし、地場資本のホテルや旅館、その他の観光産業を活性化できるのでしょうか。特に、外資系の高級ブランドを優先することは、他の方も指摘しているように地元への経済効果を低減させるだけではなく、ひっ迫する雇用状況をより悪化させる可能性もあります。  日本ではバブル期に地方の経済活性化を狙って、リゾート開発を行い、環境破壊やその後の撤退、廃墟化の問題を引き起こしたことは、多くの方の記憶に新しいところです。今回のように国民の資産である国定公園に、優遇策を講じてまで、外資系企業を誘致することに反発を感じる方も多いのではないでしょうか。また、他国の高級ブランドに依存している間は、観光後進国という誹りは避けられないのではないしょうか。

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  • 中島恵

    ジャーナリスト

    見解大都市だけでなく地方を訪れる外国人観光客を増やしたいという気持ちは理解できますが、オーバーツーリズム…続きを読む

  • 門倉貴史

    エコノミスト/経済評論家

    見解現在、日本でインバウンド消費が急拡大しているのは、歴史的な円安水準で日本旅行や日本での買い物が極端に…続きを読む

コメンテータープロフィール

1964年生。上智大学卒業後、タイ国際航空、PHP総合研究所を経て、大阪府立産業開発研究所国際調査室研究員として勤務。2000年に名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程を修了(学術博士号取得)。その後、日本福祉大学経済学部助教授を経て、神戸国際大学経済学部教授。関西大学商学部非常勤講師、愛知工科大学非常勤講師、総務省地域力創造アドバイザー、京都府の公設試の在り方検討委員会委員、東京都北区産業活性化ビジョン策定委員会委員、向日市ふるさと創生計画委員会委員長などの役職を務める。営業、総務、経理、海外駐在を経験、公務員時代に経済調査を担当。企業経営者や自治体へのアドバイス、プロジェクトの運営を担う。

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