解説保護者に子どもの分の代理投票をさせる「ドメイン投票」は特に新しいアイデアではなく、「シルバーデモクラシー」改善のアイデアとしてよく出てきます。それでも実現している国がないのは、一人一票の原則に反すること、子どもと親は別人格であること(子どもの権利の考え方)など、様々な理由があります。 むしろ最近の世界的な潮流としては「16歳選挙権」に引き下げる方向でしょう。実際ヨーロッパ諸国では地方選挙で「16歳選挙権」に引き下げる国(ドイツ、スイスなど)が出てきており、今年6月に行われる欧州議会選挙でも16歳で投票できる国がそれなりにあります。 また日本の場合は、それ以前に、出馬できる年齢である被選挙権年齢が25・30歳と非常に高く設定されており、まずはこれを18歳に引き下げる必要があります。でなければ、若者と同世代の議員を議会に送り込むことさえできません。
コメンテータープロフィール
1988年、神奈川県生まれ。若者の声を政治に反映させる「日本若者協議会」代表理事。慶應義塾大学経済学部卒。同大政策・メディア研究科中退。大学在学中からITスタートアップ立ち上げ、BUSINESS INSIDER JAPANで記者、大学院で研究等に従事。専門・関心領域は政策決定過程、民主主義、デジタルガバメント、社会保障、労働政策、若者の政治参画など。文部科学省「高等教育の修学支援新制度在り方検討会議」委員。著書に『子ども若者抑圧社会・日本 社会を変える民主主義とは何か』(光文社新書)など。 yukimurohashi0@gmail.com
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