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溝口紀子

溝口紀子認証済み

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スポーツ社会学者、教育評論家

報告

解説音楽と柔道のコラボレーションは、互いに相乗効果をもたらします。角田選手がMVに出演することで、柔道のイメージが刷新されるだけでなく、音楽にも彼女の爽やかな印象やオリンピックでのストーリーが加わり、より深みのある作品に仕上がると考えます。特に柔道に関しては、国内の競技人口が15万人に満たず、減少傾向にあります。現在ではフランスやブラジルの柔道人口が日本の4~5倍に達している状況です。こうした国内での柔道人気の低迷を受けて、今回の取り組みは柔道界にとっても大きなプラスになるでしょう。しかし、オリンピックチャンピオンになると、メディアやイベントで注目が集まり、生活環境が急激に変化します。一部の選手は自己を見失うこともあります。そうした状況を防ぐためには、選手を支えるマネジメント会社が、競技生活とタレント活動のバランスを適切に管理し、競技に専念すべき時期と他の活動を調整することが非常に重要です。

コメンテータープロフィール

溝口紀子

スポーツ社会学者、教育評論家

1971年生まれ。スポーツ社会学者(学術博士)日本女子体育大学教授。公社袋井市スポーツ協会会長。学校法人二階堂学園理事、評議員。前静岡県教育委員長。柔道五段。上級スポーツ施設管理士。日本スポーツ協会指導員(柔道コーチ3)。バルセロナ五輪(1992)女子柔道52級銀メダリスト。史上最年少の16歳でグランドスラムのパリ大会で優勝。フランス柔道ナショナルコーチの経験をもとに、スポーツ社会学者として社会科学の視点で柔道やスポーツはもちろん、教育、ジェンダー問題にも斬り込んでいきます。著書『性と柔』河出ブックス、河出書房新社、『日本の柔道 フランスのJUDO』高文研。

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