解説長年にわたり、トヨタはオリンピックとパラリンピックの大口スポンサーとして、組織委員会に多額の資金を提供してきました。 しかし、豊田会長が「(オリンピックは)本当にアスリートファーストなのか疑問だ。政治的な要素が強くなり、このままで良いのか考えていた」と発言したことから、東京五輪・パラリンピックでの汚職事件や組織委員会の元理事、大会スポンサー、広告代理店関係者の逮捕が影響している可能性が考えられます。 この発言は、オリンピックが商業主義や政治色の強いイベントになってきたことへの懸念を示していると解釈できるでしょう。今後、IOCやJOC、大会運営委員会、そしてスポーツ関係者が豊田会長のこのメッセージをどう受け止めるか、注視していく必要があります。
コメンテータープロフィール
1971年生まれ。スポーツ社会学者(学術博士)日本女子体育大学教授。公社袋井市スポーツ協会会長。学校法人二階堂学園理事、評議員。前静岡県教育委員長。柔道五段。上級スポーツ施設管理士。日本スポーツ協会指導員(柔道コーチ3)。バルセロナ五輪(1992)女子柔道52級銀メダリスト。史上最年少の16歳でグランドスラムのパリ大会で優勝。フランス柔道ナショナルコーチの経験をもとに、スポーツ社会学者として社会科学の視点で柔道やスポーツはもちろん、教育、ジェンダー問題にも斬り込んでいきます。著書『性と柔』河出ブックス、河出書房新社、『日本の柔道 フランスのJUDO』高文研。
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