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前田恒彦

前田恒彦

認証済み

元特捜部主任検事

報告

見解全国で「望まぬ妊娠」を背景とする悲劇的な事件が相次いでいるものの、母親との共謀がなければ父親の罪を問うことはできません。ただ、父親にも赤ちゃんの命に対する大きな責任があるはずです。認知するか否かを選べるのは父親だけで、出産した女性は母親にならないという選択ができないからです。 この記事は読み応えがあり、女性を妊娠させた男性に直撃取材しているところまではよかったものの、最後は女性の「境界知能」の問題でまとめています。 では、そうした男性には境界知能の問題はないのか、どうすれば男性の法的責任を問い得るようにできるのか、その障壁になっているものは何なのか、また、裁判所が「一人で出産に至った経緯には父親らにも責任がある」と述べる一方で、その点をさほど情状酌量せず、相場どおりの量刑にとどめているのはなぜなのか、「令和の親」というシリーズのようなので、さらに踏み込んで深堀りした続報が期待されます。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 重見大介

    産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

    見解このような悲しい事件は毎年報道され、全国各地で起こっています。 産婦人科医をしていると、男性パートナ…続きを読む

コメンテータープロフィール

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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