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今野晴貴

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NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

報告

保育園での虐待や事故が全国で相次いでいる。厚労省は昨年「不適切な保育」として、「人権や人格を尊重する観点から改善を要する行為」を問題視して、全国調査を初めて実施。340件以上が確認された。この調査は、施設長や保育士の「認識」を変えるよう問題提起している。 しかし、今回の事件では、園児が登園していないのに、保護者にも連絡せずに園児をバスに放置し、問い合わせがあって初めて発覚している。ここまでくると、職員の「認識」だけの問題だろうか。保育士の労働改善に取り組む労働組合「介護・保育ユニオン」には、園児の虐待や事故の相談が寄せられるが、あまりに少ない職員数を原因に、危険を見落としたり、保育がずさんになったりというになるケースが多いという。ギリギリの労働環境の保育園は多い。この事件を他人事ではなく、自分の園でも起きかねないと思った保育職員も多いはずだ。早めにユニオン等の専門家に相談し改善してほしい。

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コメンテータープロフィール

今野晴貴

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

NPO法人「POSSE」代表。年間5000件以上の労働・生活相談に関わり、労働・福祉政策について研究・提言している。近著に『賃労働の系譜学 フォーディズムからデジタル封建制へ』(青土社)。その他に『ストライキ2.0』(集英社新書)、『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『生活保護』(ちくま新書)など多数。流行語大賞トップ10(「ブラック企業」)、大佛次郎論壇賞、日本労働社会学会奨励賞などを受賞。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専門社会調査士。

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