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勝川俊雄

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東京海洋大学 准教授、 海の幸を未来に残す会 理事

報告

見解テレビ番組が元ネタのようだが、第三者が面白がって盛り上がるのにとやかく言うつもりはない。しかしながら、魚離れを引き起こしている当事者である農水省が、ブームに乗っかるのは無責任ではないだろうか。 水産物の消費量は近年激減しているが、その原因は国内の漁業生産の減少と、世界的な水産物の価格高騰で輸入が減少したことである。スーパーでも肉と比べて、水産物が割高であるのは否めない。供給サイドに原因があるのに、その元凶ともいえる農水省が、「シャケを食え」などと上から目線のマーケティングを展開するのは、どうかと思う。 そもそも国産のシロザケは漁獲が壊滅的に減少しているし、生では食べられない。クリスマス的な雰囲気を出そうと思うと、輸入のアトランティックサーモンになるので、日本の水産業にとってメリットが少ない。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山田吉彦

    海洋問題研究者/東海大学海洋学部海洋理工学科教授

    見解農林水産省の取り組みは、高く評価したい。シャケというと名称を使ったところが、こだわりだろうか。話題を…続きを読む

  • 島徹

    モバイル/IT/ガジェット系ライター

    解説元の作品は2018年12月23日(日)放送で、クリスマス前日という話題性、日曜なので家族で買い物をし…続きを読む

コメンテータープロフィール

勝川俊雄

東京海洋大学 准教授、 海の幸を未来に残す会 理事

昭和47年、東京都出身。東京大学農学部水産学科卒業後、東京大学海洋研究所の修士課程に進学し、水産資源管理の研究を始める。東京大学海洋研究所に助手・助教、三重大学准教授を経て、現職。専門は水産資源学。主な著作は、漁業という日本の問題(NTT出版)、日本の魚は大丈夫か(NHK出版)など。

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