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治部れんげ

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東京科学大学リベラルアーツ研究教育院准教授、ジャーナリスト

報告

補足このドラマは、多くの人に支持される要素を備えています。  第一に、記事にある通り、中高年女性の善き生き方モデルを提示しています。非婚化、離婚や単身世帯の増加、高齢化というマクロな人口動態変化を背景に、厳しい雇用状況を生きる「ふたり」が、地域のつながりを大事にしながら生きる様子には地に足のついた幸せの姿を見ることができます。  第二に、主人公と異なる属性(つまり50代女性以外)の人々が共感できることがあります。「ふたり」は高齢単身の男女、親を介護する50代男性、シングルファーザー、小学生、同性カップル、外国ルーツの人など、多様な属性の人と関わりながら団地で暮らしています。  このドラマは既に標準家庭が少数派となった郊外における共生のあり方をリアルに描いているため、多くの共感を呼んでいると解釈できます。

コメンテータープロフィール

治部れんげ

東京科学大学リベラルアーツ研究教育院准教授、ジャーナリスト

1997年一橋大学法学部卒業後、日経BP社で16年間、経済誌記者。2006年~07年ミシガン大学フルブライト客員研究員。2014年からフリージャーナリスト。2018年一橋大学大学院経営学修士。2021年4月より現職。内閣府男女共同参画計画実行・監視専門調査会委員、国際女性会議WAW!国内アドバイザー、東京都男女平等参画審議会委員、豊島区男女共同参画推進会議会長など男女平等関係の公職多数。著書に『稼ぐ妻 育てる夫』(勁草書房)、『炎上しない企業情報発信』(日本経済新聞出版)、『「男女格差後進国」の衝撃』(小学館新書)、『ジェンダーで見るヒットドラマ』(光文社新書)などがある。

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