解説伝統的な行事「上げ馬神事」に関しては、動物愛護の観点からの議論が非常に重要です。伝統行事と動物福祉のバランスを考えることは、時代が進むにつれて避けて通れない課題となっています。時代によって、虐待の定義も変化しています。 2023年に三重県桑名市の多度大社で行われた「上げ馬神事」において、馬への虐待の疑いで関係者が書類送検されたことは、動物愛護の意識が高まっていることの表れです。このような行事では、文化的な背景と動物福祉をどのように調和させるかが、今後の大きな課題となるでしょう。 警察による捜査が進んだことで、この問題に対する議論がさらに深まる可能性があり、今後、動物愛護法の適用や解釈がどのように進展するかが注目されています。時代とともに動物に対する意識や対応が変わっていくことは自然な流れであり、関係者はその変化に気づき、動物福祉の向上に向けた取り組みが一層求められると感じます。
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コメンテータープロフィール
大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。
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