補足バイデン氏が死刑囚を減刑した背景の一つとして、民主党リベラル派の多くが死刑に反対していることがあると思われます。 また、米国では近年、死刑に反対する人々が増加傾向にあります。ギャラップが行った最新世論調査によると「殺人罪で有罪判決を受けた者に対して死刑を宣告することに賛成か?」との問いに賛成の人々の割合は1994年の80%をピークに下降トレンドにあり、2024年は53%に。一方、賛成しない人々の割合は1995年の13%をボトムに上昇トレンドにあり、2024年は43%に。特に、18歳〜43歳の人々の半数以上が死刑に反対しています。 死刑に反対する人々が増加している背景の一つに、死刑の殺人抑止力を疑問視する人々の増加があると思われます。「死刑は殺人の抑止力となり、殺人率を下げる効果があると思うか?」との問いに対し、思わないと答えた人々の割合は、2011年は1985年と比べると倍増しています。
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コメンテータープロフィール
大分県生まれ。早稲田大学卒業。出版社にて編集記者を務めた後、渡米。ロサンゼルスを拠点に、政治、経済、社会、トレンドなどをテーマに、様々なメディアに寄稿している。ノーム・チョムスキー、ロバート・シラー、ジェームズ・ワトソン、ジャレド・ダイアモンド、エズラ・ヴォーゲル、ジム・ロジャーズなど多数の知識人にインタビュー。著書に『9・11の標的をつくった男 天才と差別ー建築家ミノル・ヤマサキの生涯』(講談社刊)、『そしてぼくは銃口を向けた」』、『銃弾の向こう側』、『ある日本人ゲイの告白』(草思社刊)、訳書に『封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか』(講談社 )がある。
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