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荒川和久

荒川和久認証済み

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

報告

補足東京一極集中といわれているが、厳密には東京以外も他の政令指定都市も転入超過である。東京だけに若者が移動しているわけではなく、地方においてはその地方の近場の大都市(九州なら福岡市、東北なら仙台市)へ移動している。 そういった大都市への移動の理由は、20代に限れば、ほぼ仕事のためである。逆に言えば、流出が多い所とは「魅力的な仕事がないから」である。 とはいえ、逆の視点で、転出していく人ばかりを見るのではなく、生まれ故郷にずっと残る割合と一旦は進学・就職で大都市へ転出しても戻ってくる割合との合計を見ると(社人研2023年「人口移動調査」より)、一部転出の多い所もあるが、大体6割程度は残存またはUターンしている。 「どうしたら人口流出を防げるか」と、人口の奪い合いをするより、「地元に残る若者に対して地元は何ができるか」をまず整理し、一旦出て行っても戻ってきたいという地元作りを図って頂きたい。

コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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