HHKBは完璧なのだから、わざわざキーボード沼にハマる必要はない
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/bamka/article/01825416/title-1719916466830.jpeg?exp=10800)
先日、四国在住の友人のブロガーが東京に遊びにいらっしゃっていたので、あれやこれやと話に花を咲かせました。
仕事効率化やら文章術やらブログの今後やら……それはそれは充実した時間でした。
そんな中、キーボードの話になりました。友人の彼は長らくHHKBを愛用していて非常に満足しているのだけれど、私のNuPhy Air65 V2が気になるから見せてほしいと。
自分が好きなものを一緒に好きになってくれたら、そんなに嬉しいことはありません。ですが、今のキーボードに満足しているのであれば、わざわざ沼に飛び込む必要もないと思うのです。
———
新興メーカーのキーボードの弱点
「NuPhy」や「Keychron」など、日本でも最近話題になりがちなキーボードメーカーがあります。
これらのブランドは非常に若く、新しい。NuPhyは2019年創業で、Keychronは2017年創業と、 “つい最近” という印象です。
だからこそ、デザインがスタイリッシュ・モダンな雰囲気があり、若い人を中心に広く受け入れられているのだと思います。
ですが新興メーカーには、ならではの弱点もあります。
それは「発展途上である」ということ。
いい意味では、これからもまだまだ伸び代があり、より素晴らしいプロダクトが今後も排出され続けるといえるでしょう。
しかし裏を返すと、今販売されているプロダクトよりもっと完成されたものがリリースことが約束されているともいえます。しかも、そう遠くない未来に。
そうなると終わりのない沼にハマってしまいます。今は満足できていても、新しいモデルが発売されたら、きっとそっちが欲しくなってしまう。
そういう止まらない欲望の耐久レースが始まってしまうのです。
実際、Keychronは、初代モデルを買ったすぐ後に「Proモデル」「Maxモデル」という上位モデルがリリース。
NuPhyも、Air65を買った後にAir65 V2という上位モデルが発売されました。
———
HHKBはほぼ完成されたキーボード
一方のHappy Hacking Keyboard(通称:HHKB)は、日本にある老舗のキーボードメーカー。過去にさまざまなモデルが発売されましたが、基本構造はどれも同じです。
そして「HHKB HYBRID Type-S」という最上位ともいえるモデルがあるのですが、私はこれがある種の終着点だと思っています。
これはメーカーも自負しているところ。「HHKBは、カウボーイにおける鞍のようなもの。馬が変わったとしても、鞍が変わらなければ、インターフェースは変わらない」と。
つまりは一生物のキーボード。買い替えたり、乗り換えたりする必要のない、最終到着点なのです。
充電式のバッテリーを使わず、乾電池を採用しているのも、一生を共にするため。バッテリーの充電容量が “ヘタる” ということがないように、交換式の乾電池にしているのです。
———
ハマるとわかっている沼に足を踏み入れる必要はない
自分が好きなものに興味を持ってもらえるのは非常に嬉しい。しかし、大事な友人をわざわざ、ハマるとわかっている沼に引き入れることもないだろうと思うわけです。
HHKBで十分満足していて、一生を共に歩こうと決めたのであれば、浮気をせずに突っ走ってもらえたらと思います。