台風3号は典型的な猛暑型のコース、その理由は?
台風3号は沖縄から大陸へ左カーブ
タイトル画像にある通り、現在台風3号と台風4号のダブル台風が発生しています。このうち、台風4号は、今後ベトナム方面へ進んで衰えるため、日本付近への影響はないでしょう。一方、台風3号は、沖縄に大きく影響する見込みです。
台風3号は、きょう22日(月)午前9時現在、フィリピンの東海上にあって、中心気圧980hPa、最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートルの強い台風となっています。今後も、30度以上ある暖かな海面上で、一段と発達しながら北上し、あさって24日(水)午前9時には、中心気圧950hPa、最大風速45メートル、最大瞬間風速60メートルの非常に強い勢力となって、石垣島などに最も接近する見通しです。
石垣島などの先島諸島では、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く見込みで、暴風や高波に厳重な警戒が必要です。
なお台風3号は、先島諸島付近からは左にカーブ(西へカーブ)をして、台湾から中国大陸へ上陸する見込みで、これは本州付近にとっては、典型的な猛暑型のコース取りともいえるものです。
典型的な猛暑型のコース
上図は台風3号と太平洋高気圧の予想です。台風3号は沖縄付近から左カーブをして、中国大陸を指向しますが、これは本州付近で太平洋高気圧の勢力が強まり、それに押し出されるようにして進むためです。
日本の南にある台風のコース取りは本州付近の暑さとも関係が深く、今回の台風3号のように、西進して中国大陸へ向かえば、太平洋高気圧が強い猛暑型のコース、逆に東進すれば、太平洋高気圧が弱い猛暑が収まるコースともいえます。
沖縄は大荒れ、関東以西は猛暑が続く
台風3号は猛暑型のコースのため、関東から九州では、まだしばらく35度以上の猛暑の続く所が多いでしょう。特に関東甲信や東海の内陸では38度以上の所が続出するおそれがあり、危険な暑さに警戒が必要です。その一方で、先島諸島を中心とした沖縄は、あさって24日(水)から25日(木)を中心に、大荒れに警戒が必要です。
熱中症警戒アラートがことし最多の39都府県
きょう22日(月)は、熱中症警戒アラートがことし最多となる39の都府県に発表されています。
引き続き、エアコン等により涼しい環境で過ごすようにしてください。その上で、こまめな休憩や水分補給・塩分補給が必要です。涼しい環境で過ごすことができない場合(自宅のエアコンが故障した場合等)は、衣服を緩めることや重症化等の予防に、皮膚を濡らしてうちわや扇風機で扇いだり、氷やアイスパックなどで冷やしたりすることも対策として考えられます。
また、脱水状態にある人、高齢者や乳幼児、からだに障害のある人、肥満の人、過度の衣服を着ている人、普段から運動をしていない人、暑さに慣れていない人、病気の人、体調の悪い人などは、熱中症にかかりやすい「熱中症弱者」とも言われています。これらの方々は、自ら積極的に対策を実施して、周囲の方も声がけを実施するようにしてください。猛暑はまだまだ続きます。