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奄美や沖縄は大雨厳戒、太平洋にはダブル台風が発生予想

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

奄美や沖縄で、記録的大雨

24時間の降水量(ウェザーマップ)
24時間の降水量(ウェザーマップ)

きのう8日(金)から、奄美や沖縄付近には、暖かく湿った空気の影響で、活発な雨雲が発生していて、局地的に記録的な大雨となっています。与論空港では、きょう9日(土)午前10時までの24時間降水量が591.5ミリに達し、観測史上1位の大雨となっていて、これは平年の夏期間の降水量(6月から8月)に匹敵するまさに経験したことがないような大雨となっています。

またきょう9日(土)明け方にかけて、記録的短時間大雨情報が、与論町付近には2回、沖縄本島北部(名護市、大宜味村、東村、国頭村)には12回も発表され、朝にかけて、奄美や沖縄本島北部では、断続的に線状降水帯が発生しました。与論町には大雨特別警報が発表されていて、土砂災害などに最大級の警戒が必要です。

台風22号は南シナ海を西進

台風22号の予報円(ウェザーマップ)
台風22号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風や熱帯低気圧の予報円(気象庁発表)

強い台風22号は南シナ海を西へ進んでいます。今後も南シナ海を西寄りから南西方向へ進み、その後、熱帯低気圧に変わる見込みで、南西諸島への直接的な影響はないでしょう。

ダブル台風が発生予想

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

現在、日本のはるか南や南東の太平洋には、2つの熱帯低気圧bとcが発生しています。気象庁による発表では、これらの熱帯低気圧は、ともに今後24時間以内に、新たな台風へ発達する見込みで、ダブル台風が発生する予想となっています。

今のところ、日本のはるか南の熱帯低気圧bは西寄りに進み、あさって11日(月)から12日(火)にかけて、フィリピンを通過する予想で、その後は、現在発生している台風22号を追いかけるように南シナ海を西進する予想です。

一方、日本のはるか南東海上にある熱帯低気圧cも西寄りに進み、台風となった後、12日(火)午前9時までには、グアム島近海で、再び熱帯低気圧に変わる見通しです。これらの予報円の予想通りならば、新たに発生が予想されるダブル台風は日本付近に大きく影響する可能性は小さいとみられますが、台風が発生した後の最新の予報円にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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