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ヤンゴン市内 中国大使館前で抗議 中国系ミャンマー人が参加理由を語った

堀潤ジャーナリスト
ヤンゴンの中国大使館前で抗議 中国系ミャンマー人 撮影The Irrawaddy

今月初めのクーデターにより軍が実権を握るミャンマー。抗議運動に参加する市民への弾圧が日に日に強まり、先行きが見通せない状況が続いています。

そうした中、ヤンゴン市内の中国大使館前には先週10日から抗議者が集まり始め、連日100人規模の市民が、軍のクーデターを非難しない中国共産党政府への批判を英語や中国語で行っています。中国の習近平国家主席の写真を掲げ「我々はみている」「内政干渉するべきではない」というスローガンと共に訴えを続けています。中国政府がミャンマー軍の後ろ盾になっていると見る人が多いからです。

中国系のミャンマー人も中心的な存在として抗議に参加しています。彼らはどのような思いで声を上げているのか。ヤンゴン市内に住むミャンマー人女性、ハルさんの協力を得て、同世代の中国系ミャンマー 人の若者に匿名でインタビューすることができました。

切実な、彼らの訴えに耳を傾けてみてください。

Q1)

軍のクーデターを支持しますか。支持しませんか?その理由も教えてください。

A1)

民主主義を愛する中国系の代表としてお答えさせていただきます。

我々は軍事政権に対し、賛成もしなければ、支持もしません。

1988年軍事政権の時も中国系のミャンマー国民たちは国軍に抗議しましたし、今Z世代(2000年以降生まれた人)の中国系である我々も抗議していきます。僕たちの世代と次の世代のことを一部のミャンマー人が誤解して恐怖を感じながら生きてほしくないです。平等な権利と自由に発言できるようなミャンマーで生きてほしいです。もう一度独裁者に支配される未来はもう来てほしくないです。もう一つは僕たち中国系はミャンマーで生まれたので当然ミャンマーの国民です。僕たちにも国民としての役割があります。

僕たちも民主主義を望んでいます。両親や祖父母の世代のような暗闇の時代には戻りたくないです。ですから我々中国系の国民も抗議を行っているんです。

Q2)

ミャンマーの軍に対して、中国政府は友好的な姿勢をみせています。どう感じますか?

A2)

ミャンマーの軍と中国政府が友好的なことを一部の中国系のビジネスマンや企業家は好んでいますが、民主主義を支持する僕たちは全然好きじゃありません。なぜならミャンマーで起きる問題の多くの犯人(仕業)は中国政府だからです。自己中心な目的でミャンマーの軍を後ろから支えている中国政府に失望しました。

Q3)

軍のクーデターは、中国系の皆さんにとって、どのような影響を与えますか?

A3)

今の独裁政権のためミャンマーの軍の悪事を支援している中国政府の行動は中国系のミャンマー国民に大きな影響があります。このような中国政府の行動で、中国系も政府と同じで皆悪い人だとミャンマー人に誤解され、ののしられることも時々あります。

Q4)

中国政府に対しては、何を望みますか?

A4)

中国の利益だけを見てミャンマー人を苦しめていることはもうやめるべきです。そしてミャンマー国軍が悪事を働けるように支援したり、ミャンマーの平和を壊すような民族同士の戦いに武器を支援したりすることもやめて、ミャンマーに対して悪さを企んでいること全部をもうやめてほしいです。

Q5)

いま、あなたが一番日本人に伝えたいこと、世界に伝えたいこと何ですか。

A5)

ミャンマーで生まれた僕ら中国系の人たちはミャンマーの文化と同じように中国の文化のことも愛しく思います。でもミャンマーの軍を支援や支持する中国政府のことは失望しました。

今中国政府はミャンマーの軍を手助けし、中国みたいにインターネットの遮断や監視など、情報流出を禁止するようにしています。それを皆の力でとめてください。中国政府は中国系のミャンマー国民だけじゃなく、ミャンマー国民全員の人生を絶望するようにしている犯人です。お願いです。中国政府をとめてください。

ジャーナリスト

NPO法人8bitNews代表理事/株式会社GARDEN代表。2001年NHK入局。「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター。2012年、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校で客員研究員。2013年、NHKを退局しNPO法人「8bitNews」代表に。2016年(株)GARDEN設立。現在、TOKYO MX「堀潤モーニングFLAG」キャスター、Amazon Music「JAM THE WORLD」、ABEMA「AbemaPrime」コメンテーター。2019年4月より早稲田大学グローバル科学知融合研究所招聘研究員。2020年3月映画「わたしは分断を許さない」公開。

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