ガザで手足を失った子どもが家族だったら…想像力を持つ必要性を訴える早稲田大学生の声
ハマスによるイスラエルへの襲撃、イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への侵攻から10月7日で1年が経った。しかしパレスチナに対する過剰な入植や暴力による抑圧の歴史は、半世紀以上にも上る。未だ停戦の見通しは立たず、ガザやヨルダン川西岸に暮らす人々は日々、絶え間ない爆撃や銃声に怯え、大切な家族や友人らの死と向き合いながら、私たちと同じこの瞬間を生きている。
そんな中、東京新宿区にある早稲田大学早稲田キャンパスでは、学生と教員らによるパレスチナ連帯を呼びかけるアクションが開かれた。学生たちが訴えたものとは何だったのか。8bitNewsメンバーでジャーナリストの構二葵が取材した。
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◆学生だけではなく教員も大学執行部への抗議の声をあげた
大隈重信像の前で昼休みに開かれた、パレスチナ連帯と大学への抗議を訴えるアクション。その場には、学生だけではなく教員の姿もあった。
マイクを握った早稲田大学の学生は、大学側の現在の対応に批判の声をあげた。
早稲田大学の学生「ロシアがウクライナに侵攻してから2週間後に総長の田中愛治の名義で声明を出しました。しかしガザに対しては1年経った今でさえ何も声明を出していません。早稲田大学はウクライナの学生の受け入れ支援を行いました。しかしパレスチナに対しては何もありません。田中愛治総長は『世界で輝く早稲田』というスローガンを嬉々として語っています。なんて馬鹿馬鹿しいのでしょうか。彼の語る世界という言葉の中にパレスチナはありません。早稲田大学がこの不正義に対して正義に基づいて具体的な行動をとることを要求します。寄付を集める、ウクライナの時のように学生を支援する。できることはいくらでもあります」
◆ガザで手足を失った子どもが家族だったら…想像力の必要性
早稲田大学政治経済学部の朴珠嬉さんは、何もしないでいるのは許せないと思いアクションに参加したと話す。横を素通りする学生に対しては、何を思ったのだろうか。
朴珠嬉さん「自分の生活や自分が今見ている世界が全てじゃないんだよっていうのを、すごく知ってもらいたいと思います。自分の生活は今すごく平和で、何も心配事もなくてっていうのはあると思うんですけど、人として自分のことだけを見てちゃダメなのかなっていうのは思いました」
一言ひとこと言葉を紡ぐ朴さんの目には、涙が浮かんでいた。
朴珠嬉さん「手足がなくなってしまってる子どもの写真や動画を見るので、自分の家族や親戚、自分がそうなってしまったら…というのが本当に最初想像つかなかったんですけど。それがやっぱりこの世界で起こっていることだと思うので、想像力を働かせることが自分には足りてなかったのかなっていう反省もしますし。そういう反省があったからこそ、今も少しずつですけど声をあげ始められてるのかなって思いました」
学生と教員の主張や朴さんのさらなる想いなど、取材の全容はこちらの映像ルポからご覧ください。
取材・記事 ジャーナリスト構二葵(8bitNews)