ソフトバンク3軍との練習試合、初戦は引き分け《6/24 阪神ファーム》
きのう24日、かなり気温の上がった阪神鳴尾浜球場で、阪神ファームとソフトバンク3軍との練習試合が行われました。ソフトバンクのメンバーは、3軍といってもウエスタン公式戦で戦っている選手も多いので、違和感はありません。ただし栗原選手と、最後に登板した笠原投手以外はみんな3ケタの背番号でしたね。阪神側はスタメンの多い中谷選手や北條選手、森越選手、緒方選手らが控えに。でも、きょう25日は出ているようです。
先発は、まもなくルートインBCリーグ・福井ミラクルエレファンツに派遣されるトラヴィス投手で、3回を投げ2失点。ついで藤原投手も2点を失いましたが、黒瀬選手の3ランなどで追いつき引き分けています。きょうはソフトバンクのルーキー・島袋投手も登板するみたいで、一二三選手との顔合わせがあるかも!と期待。
では試合結果と経過を書いておきます。練習試合のため公式記録ではありません。ご了承ください。
《練習試合》6月24日
阪神- ソフトバンク3軍 (鳴尾浜)
ソフ 011 200 000 = 4
阪神 000 310 000 = 4
※9回引き分け
◆バッテリー
【阪神】トラヴィス-藤原-伊藤和-守屋 / 小豆畑-小宮山(7回~)
【ソフ】石川(5回)-柿木(2回)-笠原(2回) / 張本
◆本塁打 黒瀬3ラン(石川)
◆三塁打 一二三
◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)
1]中:横田 (4-1-0 / 1-0 / 1 / 0)
2]二:西田 (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0)
3]三:陽川 (3-1-0 / 0-1 / 0 / 0)
4]左:ペレス (4-2-1 / 2-0 / 0 / 0)
〃右:中谷 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)
5]遊:黒瀬 (4-1-3 / 1-0 / 0 / 0)
6]一:原口 (3-0-0 / 0-1 / 0 / 0)
7]右左:一二三 (3-1-0 / 1-1 / 0 / 0)
8]捕:小豆畑 (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0)
〃捕:小宮山 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0)
9]指:田上 (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0)
◆投手(打-振-球/暴投-失策/失)最速キロ
トラ 3回 71球 (3-2-5 /0-0/ 2) 143
藤原 2回 34球 (3-1-0 /1-0/ 2) 140
伊藤和 2回 27球 (2-1-0 /0-0/ 0) 138
守屋 2回 40球 (1-3-0 /0-0/ 0) 144
試合経過
先発のトラヴィスは1回、先頭の大滝に右前打を許しますが、続く宮崎の二ゴロで二塁を封殺。2死後に宮崎を自身の牽制で刺し3人で片づけました。2回も先頭の4番・白根に中前打され、栗原の二ゴロでまた二塁封殺。3月の教育リーグでホームランを打たれた張本を空振り三振に斬って取り、2死となってから金子将に四球、8番の幸山に中前タイムリーを浴びました。3回は先頭に四球を与え犠打で二塁へ。3番・勧野から空振り三振を奪って2死となるも、白根に四球、栗原は死球で満塁として張本への押し出し四球。3回を投げ3安打ながら5四死球で2失点です。
ついで藤原が登板。中前打された先頭の幸山を犠打で二塁へ進め、大滝は振り逃げで出塁して、その間に幸山は三塁へ。さらに大滝の盗塁が成功、1死二、三塁となり宮崎の左前タイムリー。なおも1死一、三塁でボークにより大滝も生還しています。5回は先頭の栗原の中前打と犠打などで1死三塁としますが0点に抑えました。
打線は1回が三者凡退。2回は先頭のペレスが右前打し、黒瀬の三ゴロ併殺打で2死となったあと原口が四球を選ぶも無得点。3回は再び三者凡退です。4対0とリードを広げられた4回は、西田が左前打、陽川は右前打と連打が出て、ペレスは空振り三振。でも次の黒瀬が初球を打ってレフトへの3ラン!2死後に一二三が、カウント1-1から141キロの真っすぐを打って左前打。と思ったらレフトの幸山が前進して…通り過ぎてしまいました。ボールは後ろへ転がり、その間に一二三は三塁に到達!
ただしここは追加点につながっていません。次の5回に1死から横田が右前打を放ち、2死後に再三の牽制球にもめげず盗塁を成功させました。陽川は四球を選、続くペレスの打球が一、二塁間へ。セカンド勧野はよく追いついて一塁へ送球したもののセーフ。その間に横田は二塁から一気に還り、同点のホームを踏んでいます。記録はペレスの内野安打で打点ありだそうです。
6回以降は両チーム得点なし。阪神3人目の伊藤和が6回、7回と1安打ずつされながら無失点。ついで守屋は8回を三者凡退、9回は2死から白根に左前打されますが、最後は栗原をフォークで空振り三振!こちらの打線も、走者は6回に四球を選んだ一二三だけ、それも小豆畑とのエンドラン失敗で盗塁死。6回以降は3人ずつで片づけられて試合終了。4対4で引き分けました。
今季初先発トラヴィス、先頭を出し反省の藤原
まずトラヴィス投手の話です。昨年6月27日、イースタン・リーグ チャレンジ・マッチ『フューチャーズvs西武(西武第二)』で、フューチャーズの先発として3イニング投げて無失点。今回はそれ以来の先発マウンドでした。「今まで点差が開いた試合、1点差や同点の試合で投げて、きょうは先発。全部が初めてで、結果も大事だけどいい経験になりました。これまで毎年ケガばっかりしていたから」
失点はしてしまったけど、収穫もあったようです。「毎回、投げるたびに腕が振れていたと思います。キャッチャーの構えたところに投げて空振りも取れた。福井でもしっかり投げたい。今は、投げて野手の方にも“どうでしたか?”と感想を聞けるので、毎日進歩できていると思う。自分以外の人に見てもらうと、またいろんなことがわかりますね」。まもなく合流するBCリーグに向けての話は、後日また書かせていただきます。
藤原投手は「先頭を簡単に出してしまって…そこからだと思う。先頭を出しと、ああなる。リズムよくとは思っているけど。(走者を出して)セットの方が、まだ横振りになってしまっている感じがします。だから余計に先頭を出すとキツイですね」と振り返りました。4回の先頭・幸山選手のヒットは2球で追い込んでから打たれたもので「次はボールでよかったのに、首を振って投げた真っすぐです。意図はあっても意思がなかった。ほんと小豆畑に申し訳ないことをしました。あそこを切っていれば自分的にはもうちょっと投げられたなと思う」と反省しきりでした。
伊藤和と守屋は2イニングを無失点
次は、6回から2イニングを投げ無失点の伊藤和投手。ちょっと落ち着いたかな?と聞いたら「落ち着きましたねえ」と笑顔がこぼれます。「スピードは出ていなかったけど、感覚としてはよかった。まとまっていたと思います。もっと力強くなればいいですね。フォームをセットに変えてしっくりきているので、それを続けていってスピードも上がっていけばいいと思います」
守屋投手も2回無失点でしたが、21日の広島戦(鳴尾浜)で9回に登板して連打されたことから「次は三者凡退で」と宣言していたため「8回は3人だったけど9回は…悔しいっすねえ!」と言います。しかも9回2死からのヒットで「スライダーのサインに首を振って、また同じサインにもう首は振れず…。あそこで強いスライダーを投げられていたら打ち取れたのに、違うスライダーを投げてしまったので」と反省。
でも真っすぐが走っていたように見えた、と言われ「まだ、あんなもんじゃないと思います」とキッパリ。この負けん気が頼もしいルーキーです。コントロールについては「きょうはフォアボールがなかったし、フルカウントになってもストライクで勝負できた」とのこと。根負けしなかった?「そうですね。1ヶ月やってきたんで自信になっています。8回を三者凡退にできたので、少しあった不安もなくなった」と話しています。
黒瀬「すんなりと打ちにいけている」
反撃の3ランを放った黒瀬選手。「打ったのは多分フォークやと思います。いい感覚で打てたけど、入らんかな~と思った。今までの感じでは入らないかなと」。このところヒットが出ていますね、と言われ「今まで打ってなかったから、そう思うだけでしょう」と笑って流しました。「タイミングが合ってきたってのはあるけど、それくらいですかね。打席の中で、体の動きを止めないようにして打ちにいけているかな。今まで止まっていたので、足を上げる時も、打ちにいく時も時間がかかっていたんです。でも今はすんなり。周りの人にもいいねと言われるし、自分でもそう思います
ただし「次の打席は打ちにいけていなかった」と振り返る5回の見逃し三振は、初球も見逃していました。「打ちにいけている時は初球からいけているので内容がいいですね」とのこと。確かに凡退はしたものの、2回の第1打席、8回の第4打席も初球打ちでした。
また5回に、右前打と盗塁、そしてペレス選手の内野安打で一気に生還した横田選手。6月7日の日本ハム戦(三条)以来となる盗塁は「よかったっす!」と笑顔です。そのあとのホームインもいい走り。「はい!」。横田選手だからこその生還でしょう。「そんなことないです」。きょうはこれだけ。
5年ぶりの夏 一二三vs島袋
4回の“中前打”をレフトが後逸、三塁まで激走して「よう走った~!」と一二三選手。三塁打ですからね。ランニングホームランになるかと。「それはないなあ!」と笑います。手応えは?「いやー、まだまだですねえ。最後、笠原のとこで真っすぐをミスショットしたのがダメ。あれをミスしてるようでは…」とかなり悔しがっていました。おそらく3球目の142キロの直球をファウルしたことでしょう。結果的には変化球で空振り三振です。その前がストレートの四球でしたが「あれはよく見たというより、みんな完全にボールだったんで」とのこと。
高校3年の夏、東海大相模と興南のエースとして投げ合った島袋洋奨投手が、今回の遠征に来ています。きのうはブルペンで投げる姿を見ました。もう会ったかと聞くと「前に雁の巣で」と一二三選手。「あした投げるみたいですね」。いつ以来?「甲子園以来」。ヒットは「1本打ってますよ。島袋にも打たれました。ライト前」。一二三選手にとっては悔しい、悔しい夏だったと思いますけど…5年の時を経て、立場を変えて対峙する場面が楽しみです。