八村塁のゴンザガ大学が全米大学バスケ・ランキング1位に浮上!
Text&Photos by Kiyoshi Mio
八村塁がプレーするゴンザガ大学が1月30日の発表された最新のNCAA全米大学男子バスケットボール・ランキングで1位に浮上した。
日本人選手が全米ランク1位の大学でプレーするのは、もちろん史上初の快挙である。
NCAA1部男子バスケットボールのランキングは主に2種類あり、大学バスケットボールを取材する記者投票によるAP通信ランキングとコーチ投票によるUSAトゥデイ・ランキングの2つで、順位は毎週月曜日に更新される。
NCAA1部校の中で唯一、開幕から無敗を守っているゴンザガ大学は、先週まで両ランキングで3位だったが、先週の試合で1位だったヴィラノヴァ大学と2位のカンザス大学が共に負けたのでゴンザガ大学がトップに立った。
NCAA1部校には351の大学が加盟している。ゴンザガ大学はシーズン前のAPランキングでは14位だったが、徐々にランキングを上げていき、シーズン13週目でついに頂点まで躍り出た。
富山県出身の八村は、明成高校のエースとしてウィンターカップ3連覇を達成。
2014年のU-17世界選手権で大会得点王に輝き、122対38で惨敗を喫したアメリカ戦でも25得点を挙げたことでアメリカの強豪大学から注目を浴びるようになった。ゴンザガ以外にも今週のAPランキングで5位の強豪校アリゾナ大学も八村に対して奨学金を提示したが、八村は外国人学生の育成に定評のあるゴンザガ大学進学を表明。
英語の問題からNCAAが定める学業基準に届くかが心配されたが、明成高校を卒業した直後に渡米して、ゴンザガ大学のサマースクールに通いながら英語力を磨いた。秋の学期は授業のスケジュールと練習時間が被ってしまう日もあり、チーム練習に半分しか参加できなかった。
ゴンザガ大学ではベンチから出場する八村は、それほど試合出場時間は多くないが、全米ランキング・トップの大学のロースターに1年生から入ること自体が大きな快挙。チーム内でトップレベルの身体能力を誇り、コートに立てば豪快なダンクを決めて試合を盛り上げる。
ランキングが1位になっても「チームの中ではそれはあまり関係ないと話をしています。自分たちがやることをちゃんとやろうと話しています」と八村はランキング1位にも浮かれることなく、目の前の1戦ずつに集中していく。
「細かい点もしっかりとプレーできているのが、(今季ここまで負け無しで)22連勝に繋がっていると思います。これからもコーチの指示を的確に聞いて、細かい点も大切にしながらプレーしていきます。チームでは最後まで無敗で行きたいとも話していくので、さきほども言ったように細かい点をしっかりとできれば、無敗をキープできると思います」