これをやると途中で挫折する!やってはいけない洋書の選び方3選
英語力を総合的に身につけるには、良書を読むといいというのは皆さんご存じですね。
私も、講師なりたての頃、日本人と外国人の先輩講師たちから言われてきました。
外国人講師のほとんどが、いつもバックパックに本を数冊いれており、スキマ時間を使って読んでいる姿が印象的でした。
20代前半でアメリカから帰国し、会話にはさほど困らない程度になったとはいっても、本を読むのは苦手なレベル。
なんとなく意味はわかるけど、いざ「日本語で詳細に説明して」と言われると無理。
そこまでの読解力はありませんでした。
日本語を読んでいるように英語を読めるレベルにはほど遠かったです。
これではいかんと思い、一念発起し「英語を読む力」をつけるべく挑戦開始。
2000ページを読むと英語の感覚がつくと言われていたので、まずはペーパーバックを5冊ほど用意。
いろんなジャンルの本を選びました。
失敗した本選び
1.文学作品に挑戦
最初は有名な文学から挑戦しました。
本を手にした自分、ちょっとカッコいいな~という気分になりましたね。
でも、数ページ読むと壁にぶつかりました。
頻繁に難しい単語がでてきます。
文章の表現も凝っている。
文学作品は、翻訳本で読んでも、たしかに非常に難解。
はじめて洋書に挑戦するには、世界的に有名な文学は私にはお手上げでした。
というわけで、あえなく挫折。
2.流行の映画の原作に挑戦
すぐ違う本に変更。
当時、流行っていた映画の原作となったもの。
人間の内面をあらわした内容で、シンプルな表現のなかに深い意味合いが含まれている内容でした。
映画で観ても、静かななかに秘めた感情を表す場面が多くありました。
それを本で読むというのはなかなかチャレンジング。
映画は原作とちょっと違っているので、そこも難しかった点。
当時の私は20代前半で、中年男女の大人の微妙な心情を深く理解できるような年齢ではなかったので、あまり意味がわからず、これまたあっけなく挫折。
もっとシンプルな内容のものだと少しは違ったかもしれません。
3.恋愛小説に挑戦
その後、恋愛小説なら大丈夫かなと思い挑戦。
これは比較的すいすいと読み進められました。
会話文が多いうえ、その場面や話がどう展開していくのか容易に想像できたからです。
サクサクと読めて嬉しいな~と思うのもつかの間、
数冊読んでいるうち、飽きてしまいました。
恋愛ものって、あるていどパターンが似通ってくるので、新鮮味を感じられなくなったのです。
なにか深いものを学ぶ、というものでもありませんでした。
読みやすく最初はよかったのですが、だんだんと刺激がなっていきました。
変化のきっかけをくれた本
1.老人と海
次に選んだのは、ヘミングウェイの老人と海。
これも文学ですが、ページ数が少なかったのと、場面が海で話が淡々と展開していったこともあり、なんとか最後まで読み進めました。
ただ、理解度はたぶん50%くらい。(実際はもっと低いと思われる)
細部についてわからないところは、どんどん無視して読んでいきました。
読み終わって感じたことは、残念ながら、巨大カジキと老いた漁夫の戦いがすごかったということのみ。
50%くらいの理解度では、深くまでは理解できないためその程度の感想しか持てません。
ただ、初めて「読み終えられた!」という感動は残りました。
2. Out on a Limb
その次に手にしたのは、シャーリーマクレーンの Out on a Limb.
なんとなく不思議な世界のことを書いているので、その内容に惹かれて購入。
ざっくりとしかわからないものの、目に見えない世界の描写に興味をもちながら読み進めることができました。
つぎはいったいどんな展開になるのだろう?とワクワクしながら読んだのを覚えています。
この本でやっと、「英語力をつける」ために英語を読むという目標から、「本の内容を楽しむ」「本から情報を得る」ために英語を読むという姿勢に変わりました。
楽しく洋書を読むための近道とは?
読書の意味とは、本来は作家が書いた内容を楽しむものです。
楽しみながらたくさんの本を読んでいくなかで、読解力が身につき、語彙力、文法力、文章構成能力なども付随して伸びていくわけです。
英語スキルを伸ばために、まずは2000ページ読むんだ!と息巻いていたとき、あまり楽しんで洋書を読んでいなかったと思います。
では、こんな遠回りをしないで、最初から楽しみながら洋書を読む方法はあるのでしょうか?
はい、あるんです!
自分にあった本をしっかり選ぶことが大前提です。
最初から、通常レベルの本に挑戦するのではなく、やさしい英語に書き換えられた洋書に挑戦するのがいいですね。
初級~上級レベルまであるので、自分にあったレベルの本を選べば辞書なしで、8割は理解できるはず。
8割理解できると、おおざっぱではなく、しっかり内容を理解できていると思います。
最初は英語の文字を追っているだけに感じますが、そのうち次の展開がどうなるのか、ワクワクしながら読んでいるはずです。
こうなるとしめたものです。
初級レベルから読破していき、徐々に中級、上級レベルにあげていきましょう。
読んでいるのは英語なのに、物語の情景がありありと浮かんでくると、「英語力が伸びたものだな~」と感じられます。
これは、誰かに褒められるよりず~っと嬉しいものです。
なにより、自分で実感できるからです。
まるで、日本語を読んでいるかのように、英語を読んでいてその場面が絵のように浮かんでくる感覚をぜひ味わってみてください。
やさしい英語で書かれた本とはなにか?どんな本があるのか?レベル分けは?などについて、
こちらの記事で紹介していますで、参考までに読んでみてください。