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初心者でも挫折しないで最後まで読める洋書の読み方

後村栄子英語講師コーディネーター

こんにちは、英語講師コーディネーターの後村です。

英語を学習している方なら、一度くらいは洋書に挑戦したことがあるのではないでしょうか?

ちゃんと本の内容を理解して、最後まで読み進められましたか?

なんとか最後まで読んでみたものの、意味がいまいわからなかったという経験ありませんか?

英語講師になり立てのころ、「英語力を伸ばすには読書が大事だよ」と先輩たちによく言われてました。

読書が大事なのは、英語に限ったことではなく日本語でも同じです。

本を読むことで、文法力、語彙力、文章の表現力など、身につきます。

ただ、読書は大事だと知っていても、やみくもに挑戦しても途中でギブアップしてしまいます。

このわたしがそうでした。

選ぶ本を間違えるとすぐに挫折してしまいます。

自分に合ったレベルの本を選択することが大事です。

背景知識のあるものだとなおいいですね。

ということで、現在わたしが生徒さんにおすすめしている洋書の読み方をお伝えいたします。

1.本の種類
2.本のレベルの目安
3.洋書の読み方

1.本の種類

はじめて洋書を読むのであれば、ペーパーバックやハードカバーの通常レベルの本ではなく、やさしい英語に書きなおされたものを選びましょう。

世界的に有名な書物を、英語を外国語として学ぶ学習者むけに簡単な英語に書き直されたものが出版されています。

初級レベルであれば辞書がなくても読み進められます。

以下は代表的な出版社のシリーズです。

Oxford Bookworms

Pearson English Readers

Yohan Ladder Series

2.本のレベルの目安

(各出版社のシリーズによりそれぞれ違います)

Oxford Bookwormsの場合:

headword とはワードレベル、難易度のことです。

Stage 1 400 headwords (英検4,3級)

Stage 2 700 headwords (英検3級、準2)

Stage 3 1000 headwords (英検3級、準2)

Stage 4 1400 headwords (英検準2級、2級)

Stage 5 1800 headwords (英検2級、準1)

Stage 6 2500 headwords (英検準1~)

(headword とはワードレベル、難易度のこと)

★英検レベルにあてはめていますが、あくまでおおよその目安になります。

まずは、好きなジャンルから本を選んでみましょう。

3.読み方

準備するもの:洋書、マーカー

本を購入しましょう。

本が手元に届くとなんとなくうれしいですよね。

そして、なにやらカッコいい!

では、お手元の洋書を見てみてください。

表紙を見たら、次に裏表紙を見てみましょう。

裏表紙にはその本の概要が書かれていますので、イメージがしやすくなります。

では、最初のページを開きましょう。

1.まずは、第1章を読み終えるのを目標とします。

英文を目で追いながら、知らない単語がでてきたらマーカーで線をつけていきます。

そのとき、単語の意味は調べません(←ここ大事)

なぜかというと、いちいち単語の意味を調べていると、話の流れが途切れてしまい、内容に集中できなくなるからです。

読みながら、「あ、この表現使えそうだな」「いい表現だな」と思う箇所があれば、そこにもアンダーラインをつけていきます。

内容を楽しみながら、読み進めていきます。

第1章を読み終えた時点で、最初のページに戻ります。

2.今度は、アンダーラインをつけた知らない単語の意味を調べていきます。

その単語と意味をノートに書いておきます。

または、スマホのメモ帳を使ったり、Line、Telegram, Slack などを使って自分用の単語帳を作ってもいいですね。

意味だけではなく、例文もあればその例文も書いておくといいでしょう。

3.つぎに、その調べた単語を見ながら再度、1章を読んでいきます。

4.可能であれば、今度は、調べた単語を見ないで再度読みます。

合計で3回読むことになります。(知らない単語がほぼない場合は、ここまでする必要はありません)

この時点で、かなり深く理解できるようになっているはずです。

このような流れで、最後の章まで読み進めます。

余裕のある方は、1章ごとではなく、最初から読了するつもりで読み進めていきます。

知らない単語を発見するごとにアンダーラインをつけ、最後のページまで読みます。

単語の意味を調べるタイミング

知らない単語にアンダーラインをつけていきますが、何度もなんども同じ単語が出てきて気になった時は、読了前でも意味を調べます。

何度もでてくるということは、キーとなる重要な単語だと思われるからです。

読み終わったらすべきこと/レッスン編

レッスンでは、かならずリテリングしてもらいます。

リテリングとは読んだ内容を自分なりの英語表現を使い、要約することです。

本文を暗記することではなく、読んで理解した内容を自分の英語で説明します。

このことで、英文の意味をちゃんと理解できているかがわかります。

また、自分の英語を使って表現することでアウトプットとしてのスピーキングの練習にもなります。

読み終わったらすべきこと/独学編

まずは、どんな内容の本だったかを日本語でまとめてみましょう。

つぎに、細かな部分の理解があっているか確認します。

質問できる人がいない場合は、自分でチェックすることが必要。

その手段として、母語である日本語をつかいます!

日本語だと、おかしい箇所にすぐ気づけるからです。

読んだあとは以下の流れでやってみましょう。

1.各段落ごと音読をする。

音声もついているので参考にする。

2.英文から目を離す。

英文を見ていると、その英文に引っ張られてしまい、自分なりの表現の妨げになるため。

3.日本語にまとめる。

段落の意味を、だれかに説明するつもりで、日本語にまとめて話す。

詳細である必要はない。

ちゃんと英文の理解ができていないと、まず日本語にならない。

または、つじつまが合わない日本語になっていることに自分で気づくことができる。

4.その日本語をもとに英語で話す。

その英語があっているかは、翻訳サイトで確認してみる。

まとめ

まずは、本の内容を楽しみましょう!

そして、最後まで読み切ったという達成感を味わってみてください。

読み終わったあとの作業は、そのあとで大丈夫です!

英語講師コーディネーター

英語講師歴30年以上。初級の英語学習者さん共通の悩みは、言いたいことがうまく英語で言えないこと。中学英語の基礎があれば、おおよそのことは言えます。あとは、ちょっと発想を変えるだけ。そのコツや英語学習情報、日本人だからやってしまう「英語の間違いあるある」についてお伝えします。

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