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UFCのコナー・マクレガーが伝説のボクサー、オスカー・デ・ラ・ホーヤの挑発に応戦

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
オスカー・デ・ラ・ホーヤの挑発を受け止めたコナー・マクレガー(写真:ロイター/アフロ)

 UFC元2階級王者で、現在はライト級ランキング3位のコナー・マクレガー(31歳)が、ボクシングの元6階級王者のオスカー・デ・ラ・ホーヤ(47歳)の挑発を受けて、ボクシングルールでのデ・ラ・ホーヤ戦をアピールした。

 事の発端はCBSスポーツの取材で「マクレガーを倒せるか?」と聞かれたデ・ラ・ホーヤが「2ラウンドで倒せる」と豪語したこと。

 「コナー・マクレガー。オクタゴンでの彼は凄いし、尊敬もしている。彼の試合はいつも観ている」と総合格闘家としての実力には太鼓判を押しながらも「だけど、ボクシングのリングは全くの別世界だ」とデ・ラ・ホーヤは総合格闘技とボクシングの違いを強調。

 2017年8月には2度目の現役引退していたボクシング5階級王者のフロイド・メイウェザー・ジュニアをリングに引き戻して、ボクサーとしてデビューを飾ったマクレガー。

 49勝無敗のメイウェザーと、初めてプロボクシングの試合をするマクレガーでは試合が成立しないとの声が多かったが、アメリカ国内だけで歴代2位となる430万件のペイ・パー・ビュー(PPV)を売り、イギリスでも100万件以上のPPVを売り上げるなど世界中のボクシング・ファンと格闘技ファンの注目を集めた。

 2007年にメイウェザーと無敗同士の対決をして10回TKO負けでプロ初黒星を喫した元2階級王者のリッキー・ハットンは、「俺もメイウェザーにパンチを当てられなかった。コナーも一発もパンチを当てられない」と試合前に予想したが、マクレガーは10ラウンドまで粘った末のレフェリーストップ負けと善戦。

 パンチを一発も当てられないどころか、ディフェンスの巧者メイウェザー相手に111発のパンチを当て、ハードヒットも84発もあった。

 メイウェザー戦後もマクレガーはボクシングの試合をすることを望んでおり、デ・ラ・ホーヤの挑発に対して、「オスカー・デ・ラ・ホーヤ。お前の挑戦を受けてやる」とツイートした。

 デ・ラ・ホーヤはメイウェザー対マクレガー戦の直後にもマクレガー戦に興味を示したが、試合は実現しなかった。

 2008年12月にマニー・パッキャオに8回TKO負けを喫して引退してから10年以上もリングから遠ざかっているデ・ラ・ホーヤ戦ならば、相手の土俵に上がったマクレガーが勝てる可能性は高い。

 デ・ラ・ホーヤは2007年にメイウェザーと戦い、12回のフルラウンドを戦い1-2の判定で敗れている。

 この試合のパンチの命中率は

  • デ・ラ・ホーヤ:587発中122回命中(命中率21%)
  • メイウェザー:481発中207回命中(命中率43%)

 パワーパンチの命中率は

  • デ・ラ・ホーヤ:341発中82回命中(命中率24%)
  • メイウェザー:241発中一38回命中(命中率57%)

 マクレガー対メイウェザー戦でのパンチの命中率は

  • マクレガー:430発中111回命中(命中率26%)
  • メイウェザー:320発中170回命中(命中率53%)

 パワーパンチの命中率は

  • マクレガー:332発中84回命中(命中率25%)
  • メイウェザー:261発中152回命中(命中率58%)

 マクレガーとデ・ラ・ホーヤのメイウェザー戦のデータを比べると、マクレガーはボクシングの経験がないだけにジャブの被打率は高いが、それ以外の数字はほぼ互角。

 マクレガーは4ラウンドまではメイウェザーを凌ぐ動きを見せて、最初の4ラウンドまでのパンチ命中数は42対28と圧倒して、パワーパンチ命中数も27対25と上回った。中盤以降にスタミナ切れしたのが敗因の1つだが、10年以上もリングを離れているデ・ラ・ホーヤが相手ならば「2ラウンドで倒れる」のは47歳のゴールデンボーイかもしれない。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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